- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
第18回 24時間リレーマラソン神戸大会 2018 〈シングル〉 その⑥ レースレポート4 〜完全敗北〜(完結編)
レースレポート1〜慢心〜
レースレポート2〜"糞"闘〜
レースレポート3〜賭け〜
からの続きです
▶︎▶︎18時間163.2km → 24時間 209.1km
《06:18:28 45.9km avg.8'14/km》
5:41(17:41経過)
avg.6'30/km
98周
163.2kmを通過
顔を上げると爽やかな若造が軽快に走っていた。ゲンキくんとは長崎橘湾を走っている時に出会ったウルトラランナー。まだハタチそこそこにして217kmや神宮を走っていると言うかなり変なやつ。
彼の背中にぴったりへばりついて周回を重ねる。もう余計なことは考えない。とにかく彼の軽快な足元だけを見てそれに合わせるように走っていく。すると一定のリズムが生まれたのか苦しいながらも少しずつペースを戻していけた。
ピピッ
160-170km
7'17/km
しかし、そう長くは続かない。目標を見失ったせいかキツくなると簡単に足が止まってしまう。懸命にいつホノっちはサポートしてくれるが、それに応えられない自分が情けなくて、自己嫌悪に陥ってしまう。まさに負のスパイラル。
3位に転落しているのを知らされたのもこれくらいの時間帯だっただろうか。それを聞いても何の感情も湧かない。闘志を失っていた証拠だろう。
2位を走る方を見つけて話しかける。Iさんだ。やはり神宮での経験も豊富で超ウルトラの話に華が咲く。彼も暑さに苦しめられていたが懸命に走り続けられていた。
ピピッ
170-180km
10'29/km
20時間が経過した頃だっただろうか。
一緒に走っていたミフィオにこう告げられた。
「私もりょーくんも2位になってるみたいやで!!」
「え?マジ?!」
さらに順位を落としていると思っていたのでこの知らせには驚いた。正直、全然走れてないし、トイレや立ち止まっているロスタイムも多い。何でや...
やっぱみんなキツいんやろなぁ...
2回目の太陽がフルパワーでランナーを容赦なく襲っている。疲労もピークに達して誰もがキツい時間帯なのだ。それでも休むことなくコース上に出ていたせいか順位を落とすどころかIさんを抜き2位に戻っていた。
また、この人ともこんな会話をした。
当ブログでも何度が登場している鹿児島のウルトラランナー市坪さん。100Kでは全く歯が立たないが超ウルトラでは絶対に負けたくない相手。まさに好敵手だ。前半は熱中症にかかりかなり辛そうな様子を見ていたので、まさかここまで距離を伸ばしてきているとは!!
なぜか2位に浮上していたこと
ライバルには負けたくない
この2点が、もう残っていないと思っていた闘志に火をつけ、ゆっくりとではあるが身体の奥底でゆらゆらと燃え始めた。
共に2位に浮上していたミフィオと前後を後退しながら互いに引っ張りあった。足はもう残っていない。スピードは出ない。でも、とにかく止まらず、歩かず走り続けよう!!
ピピッ
180-190km
8'11/km
昨晩からずっと応援してくれているレジェンドやU島さんが周回ごとに氷を手渡してくれた。時には、え?かき氷?!めちゃうまぁ〜〜〜!!
そしてこの人たちも応援に駆けつけてくれた。
ガッキー!!
横田兄貴!!
ゼロ富士帰りの強行スケジュールで来てくれるところは流石!いい所は見せれなかったが、元気とアフォさと超かわいいパワーを存分に頂く。
ピピッ
190-200km
7'35/km
あれだけ酷かった下痢もこの頃にはすっかりおさまり、淡々と走ることができるようになっていた。
それでも、
それでもだ。
この人だけにはずぅぅぅぅぅぅぅっっっっと抜かれ続けている。ちょうど今も...
思わず声をかけた。
昨年は勝てた。小江戸大江戸230Kでも勝てた。でも今年は自分が目標としていた距離に到達するほどの記録でもりもりさんは走っている。結果的に227.8km(だったと思う)走っての優勝。この暑さの中これだけの距離を走れるなんて本当に凄すぎる。自分とは18km以上もの差をつけられてしまった。完全に敗北したのだ。
おそらくアスファルトの汚れか、シューズの削れたソールの付着物だろう。ふくらはぎが真っ黒になったもりもりさんの足を眺めながら悔しさがこみ上げてきた。と同時に、彼のような超ウルトラランナーになりたいと心底尊敬した。もりもりさんとの次回戦は神宮だ。ここでは何とか勝ちたい!!
レースレポート2〜"糞"闘〜
レースレポート3〜賭け〜
からの続きです
▶︎▶︎18時間163.2km → 24時間 209.1km
《06:18:28 45.9km avg.8'14/km》
5:41(17:41経過)
avg.6'30/km
98周
163.2kmを通過
photo by のり天ちゃん
※レース終了後にて
ゲンキくん「りょーさん!頑張りましょう!!」
顔を上げると爽やかな若造が軽快に走っていた。ゲンキくんとは長崎橘湾を走っている時に出会ったウルトラランナー。まだハタチそこそこにして217kmや神宮を走っていると言うかなり変なやつ。
オレ「ちょっと引っ張ってくれぇ〜い」
彼の背中にぴったりへばりついて周回を重ねる。もう余計なことは考えない。とにかく彼の軽快な足元だけを見てそれに合わせるように走っていく。すると一定のリズムが生まれたのか苦しいながらも少しずつペースを戻していけた。
朝方にはラックちゃんも駆けつけてくれた!
※趣味はラン、ドライブ、ラーメン屋巡り
ピピッ
160-170km
7'17/km
しかし、そう長くは続かない。目標を見失ったせいかキツくなると簡単に足が止まってしまう。懸命にいつホノっちはサポートしてくれるが、それに応えられない自分が情けなくて、自己嫌悪に陥ってしまう。まさに負のスパイラル。
3位に転落しているのを知らされたのもこれくらいの時間帯だっただろうか。それを聞いても何の感情も湧かない。闘志を失っていた証拠だろう。
2位を走る方を見つけて話しかける。Iさんだ。やはり神宮での経験も豊富で超ウルトラの話に華が咲く。彼も暑さに苦しめられていたが懸命に走り続けられていた。
ピピッ
170-180km
10'29/km
20時間が経過した頃だっただろうか。
一緒に走っていたミフィオにこう告げられた。
「私もりょーくんも2位になってるみたいやで!!」
「え?マジ?!」
さらに順位を落としていると思っていたのでこの知らせには驚いた。正直、全然走れてないし、トイレや立ち止まっているロスタイムも多い。何でや...
やっぱみんなキツいんやろなぁ...
2回目の太陽がフルパワーでランナーを容赦なく襲っている。疲労もピークに達して誰もがキツい時間帯なのだ。それでも休むことなくコース上に出ていたせいか順位を落とすどころかIさんを抜き2位に戻っていた。
また、この人ともこんな会話をした。
photo by いつホノっち
※写真はゴール時
市坪さん「どうやらりょーさんと2周差のようですね!」
オレ「な〜に〜?!」
当ブログでも何度が登場している鹿児島のウルトラランナー市坪さん。100Kでは全く歯が立たないが超ウルトラでは絶対に負けたくない相手。まさに好敵手だ。前半は熱中症にかかりかなり辛そうな様子を見ていたので、まさかここまで距離を伸ばしてきているとは!!
なぜか2位に浮上していたこと
ライバルには負けたくない
この2点が、もう残っていないと思っていた闘志に火をつけ、ゆっくりとではあるが身体の奥底でゆらゆらと燃え始めた。
よし!ミフィオ!!
必殺!協力プレイや!!
共に2位に浮上していたミフィオと前後を後退しながら互いに引っ張りあった。足はもう残っていない。スピードは出ない。でも、とにかく止まらず、歩かず走り続けよう!!
ピピッ
180-190km
8'11/km
昨晩からずっと応援してくれているレジェンドやU島さんが周回ごとに氷を手渡してくれた。時には、え?かき氷?!めちゃうまぁ〜〜〜!!
そしてこの人たちも応援に駆けつけてくれた。
ガッキー!!
横田兄貴!!
ゼロ富士帰りの強行スケジュールで来てくれるところは流石!いい所は見せれなかったが、元気とアフォさと超かわいいパワーを存分に頂く。
23時間経過
ピピッ
190-200km
7'35/km
あれだけ酷かった下痢もこの頃にはすっかりおさまり、淡々と走ることができるようになっていた。
それでも、
それでもだ。
この人だけにはずぅぅぅぅぅぅぅっっっっと抜かれ続けている。ちょうど今も...
思わず声をかけた。
※表彰式にて
もりもりさん!完敗です!!
昨年は勝てた。小江戸大江戸230Kでも勝てた。でも今年は自分が目標としていた距離に到達するほどの記録でもりもりさんは走っている。結果的に227.8km(だったと思う)走っての優勝。この暑さの中これだけの距離を走れるなんて本当に凄すぎる。自分とは18km以上もの差をつけられてしまった。完全に敗北したのだ。
おそらくアスファルトの汚れか、シューズの削れたソールの付着物だろう。ふくらはぎが真っ黒になったもりもりさんの足を眺めながら悔しさがこみ上げてきた。と同時に、彼のような超ウルトラランナーになりたいと心底尊敬した。もりもりさんとの次回戦は神宮だ。ここでは何とか勝ちたい!!
そして...
FINISH!!
シングルの部
総合2位
209.1km
123周
avg.6'53/km
photo by いつホノっち
@表彰式
女子優勝はクイーン!!(右)
24時間ずうっと元気やったのはこの人!
この暑さの中178.5kmというのは大会記録ちゃうの?!
2位はミフィオ!!(左)
後半は巻き返してなんとか2位を死守。
ラスト12時間に走った距離は一緒くらい(^^;
そういや...
黄色のタスキをかけたリレーのランナーから、
追い抜きざまに何度も声をかけられたっけ。
「ひゃっほいさんガンバでーす!!」
バビューーン
誰だったんやろう
それにしても物凄い速さやったな
最後に
言うまでもありませんが、最後まで諦めずに走りきれたのは応援に来てくれた方、共に走ったランナーのお陰です。でもやっぱり、この方がいなかったら結果はもっと変わっていたと思う。
ほんまにありがとう。
新キャラのハンバーガー子さんと♪
※ハンドラーしてくれたいつホノっちです
第18回 24時間リレーマラソン神戸大会2018 〈シングル〉
全6編
完
コメント
以前からブログの読者でして、応援させて頂きました!
多分、同じ年ぐらい?なんで勝手ながら親近感湧いてました。
レベルは全くちゃいますが(^^;)
それにしても24時間ナイスランでした!
あのクソ暑い中、リレーでもしんどいのに一人で走るなんてヤバ過ぎます。。
楽しくブログを読んでいたところ、まさか最後に自分っぽいのが登場してて、確認したら確かに黄色のタスキでした笑
これからも楽しくひゃっほいしてくださいね!
はじめまして!
あんな超速ロードランナーでもこんなブログ読んでくれていると思うと嬉しいです。
当日は何度も声かけしてくれてありがとうございました!おかげさまで最後まで諦めずに走れました!ただ、疲れ切ってて「ひゃっほい」のヒャの字も返せなかったのが大反省です(笑)
これからもよろしこひゃっほいです♪( ´θ`)ノ