2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

勝手に『大峯早駈』単独走


勝手に『大峯早駈』単独走

【概要】

《日程》
2015.7.11(Sat)

《コース》
約43km(公称は約52km)
funrunde主催の大会である大峯早駈のコースをなぞる。

10時間34分46秒(全ての時間を含む)

観音峰登山口駐車場7:09〜(みたらい遊歩道)〜洞川温泉〜7:54清浄大橋(女人結界)〜8:45洞辻茶屋〜9:24山上ヶ岳〜9:52小笹宿〜10:13阿弥陀ヶ森分岐(女人結界)〜10:49大普賢岳〜11:16国見岳〜11:28稚児泊〜11:43七曜岳〜12:14行者還岳〜13:17奥駈道出合〜13:27弁天の森〜13:39聖者の宿跡〜14:04弥山小屋〜14:19八経ヶ岳〜14:36弥山小屋〜15:12狼平〜16:11栃尾辻〜17:03天川川合〜(309号線)〜17:23白倉出合〜みたらい渓谷〜17:44観音峰登山口駐車場

※funrunde主催のイベントでは洞川温泉の少し先にあるエコミュージアムセンターがスタートゴール地点。大会とはスタートゴール地点は異なるが、総移動距離はほぼ同じ。(大会では行者還岳山頂へは行かない?!)
赤字は女人禁制エリア

累積上昇高度 3340m
累積下降高度 3246m
(※EPSON SF-710にて測定)


《主な水場》
・お助け水(清浄大橋〜洞辻茶屋)
・小笹宿
・行者還避難小屋手前湧き水
・弥山小屋(有料?)※今回は使用せず
・狼平木道横の川
・みたらい渓谷※飲料可かは不明。今回は使用せず。
問題はありませんでしたが安全性は不明です。自己責任でお願いします。

《駐車地点》
観音峰登山口駐車場(無料)
※自販機無し、トイレ有り

《温泉》
村営洞川温泉センター 600円

【前書き】
以前から考えていた企画。日帰りで行けるルート、車で行くので元の位置へ戻れるルートという2つの条件でコースを調べていると、funrunde主催の大会である『大峯早駈』というコースがあることを知る。HPにはエキスパート限定とあるように、かなり難易度の高いコース設定のようだ。同じように早駈を試走された方のブログがあり、↓↓のブログを参考にさせて頂いた。この場を借りて感謝致します。

まっつんパパの爆走”お外遊び”!!の記事を参考にしました


【当日】


《スタートまで》
前日深夜にパルさんからトリオの件(ほとんど関係ない話でしたが笑)で長電話をしてしまい、予定していた3:30起床を大幅に寝坊する。この日は坂好練習会で武奈ヶ岳へのイベントがあったが、どうしても前々から計画していた大峰山に行きたかったので個人企画を優先。

5:00起床
正直、寝坊してしまったのでもう辞めて六甲でも走りに行こうかとか考えましたが、身体は行きたがっていたのか、朝飯もろくに食わずにいつの間にやら車に乗り込んでいました。

約1時間半ほど

南阪奈道→R169→R309を走る

快音を響かせて走るロドちゃん

7:00
観音峰登山口の無料駐車場に到着。意外にも車は1台しか停まっておらずガラガラ。多くの方が洞川温泉の駐車場(有料)に停めるのだろうか。さて、準備をして・・・

トイレ有り/自販機無し


《観音峰登山口駐車場〜みたらい遊歩道〜洞川温泉〜清浄大橋》


7:09(00:00経過)
観音峰登山口駐車場をスタート!

超きもてぃー

ロードを1kmも走らないところで右手に下のような「みたらい遊歩道」と書かれた門が現れます。

お化け屋敷の門に見えるのはオレだけ?!

洞川方面と書かれています。この門をくぐるとそこには別世界が広がります。


めちゃくちゃ走りやすいほぼ平坦なトレイルで、滝が至る所にあります。思わず・・・

ほげぇ〜〜〜

アフォ丸出しの顔で走ってると、川沿いにでます。朝だからでしょうか。川の水が蒸発し、それが靄のように水面を漂っています。太陽の光と相まってとても幻想的です。


みたらい遊歩道を2kmほど楽しんでると村営洞川温泉センターの駐車場付近に出ます。ここは走り終わった後に入る予定の温泉です。

矢印方向へ進むと・・・

洞川温泉街が広がります。とてもいい雰囲気の温泉街。時折旅館に宿泊している方が浴衣を着て朝の散歩をされておられました。


温泉街を抜けると洞川エコ・ミュージアムセンターの駐車場へ出ます。ここはfunrunde主催の『大峯早駈』のスタートゴール地点です。今回、この付近は駐車料金がかかるのでここからの出発はやめました。(ケチですみません)

紫陽花が美しい

稲村ヶ岳への登山口が右手に現れますが通り過ぎます。徐々に下のような写真の石碑が現れ、修験道へ通ずる厳かな雰囲気の道に変わってきます。


すると、名水百選に選ばれた「ごろごろ水」がこんこんと湧き出ています。ここで補給が可能です。今回は念のため水分をすでに2L弱持ってきていたので、ここでは顔を洗ったりその場で水を口に含む程度にして、身を清めさせて頂きました。

水が豊富

ごろごろ水から少し進むと母公堂に着きます。ここは興味深いエピソードのある場所なのでリンク先を読んでもらえれば、なぜ大峰山に女人禁制エリアがあるのかが少しわかると思います。単に差別意識ではなく、そこには母と息子の親子愛があったのですね。

参拝されてる女性の方がおられました

7:54(00:45経過)
山上ヶ岳への登山口となる清浄大橋の駐車場に着きました。ここには大橋茶屋やトイレがあります。以前は母公堂に女人結界があったそうですが、時代の流れとともにここ清浄大橋に女人結界門が移動したそうです。

登山客が数名おられました

清浄大橋を渡ると・・・


女人結界門が現れます。非常に厳かな雰囲気です。上の写真はふざけているわけではありません。「ひゃっほい」という儀で自分なりに身を引き締めました。


《清浄大橋〜洞辻茶屋〜山上ヶ岳》


女人結界門をくぐると登山道になります。しっかり登って高度を上げて行く感じです。ここで調子に乗り過ぎたのか、登りでも足が止まらずに走り続けてしまう。これが後に仇となって返ってきます。


修行僧の格好をされた方に何人かお会いしましたが、恐らく本当の僧侶ではなく体験として登られてる方ではないでしょうか。間違っていたらすみません。。みなさん「お参り」と言って挨拶してくれます。(最初は「おかえり」かと思っていました)

一本松茶屋にて

「走って登って行くのー?!」と声をかけられるので、ついつい走り続けてしまいました。汗が大量に吹き出して、滝汗がとまりません。ちょっと頭痛までしてきました。熱中症になりそうだったので、一度腰を降ろして休憩します。しばらく行くと・・・

お助け水

まさに「お助け水」です!めちゃくちゃ気持ちよくて頭から何度もかぶりました。そしてがぶがぶ給水。絶妙な場所にある水場に感動です。ここで空になった500mlのペットボトルを満杯に補給しました。

8:45(01:36経過)
洞辻茶屋に到着!ここで吉野を起点とする大峯奥駈道と合流です。


写真奥に写っている2名の方としばしお話をさせて頂きました。今回のコースを説明すると驚かれましたが、奥駈道を2日間で走りきる大会があるというお話をお聞きする事ができました。トップ選手は吉野からここまで4時間足らずで来るらしいです(驚)トレイルミックスをボリボリむさぼりながらお話をしていると一気に復活!お礼を言って茶屋を後にしました。

洞辻茶屋まで来ると尾根に出るためか勾配が緩くなり走りやすくなります。陀羅尼助茶屋(何と読むのでしょうか)を抜けると道が二手に別れます。ここは奥駈道の正規ルートである左を選択します。


ここからは木道や鎖場、岩場が続き、行場が現れます。




ぐんぐん登って行くと、修行で有名な「西の覗」に出ます。


この奥へ行くと・・・

ほげぇぇ

足がブルブル震えて先っちょまで行けませんでした。根性無しです。。
ここには絶景が広がっています。ブルブル震えた足を引きずりながら西の覗を去ります(笑)


いよいよ山上ヶ岳山頂にある宿坊へ。

山上ヶ岳山頂周辺地図です

入口

今回は宿坊へは行かずにまっすぐ山頂を目指します。さすがにここでは走らずに歩いて進みます。花の手入れをされている僧侶の方がおられたので挨拶すると挨拶を返して頂けました。お邪魔します。

金峯山寺

トレランスタイルでお寺の中に入るのは失礼かとは思いましたが、勇気を出して中に入り、手を合わせて頂きました。

お花畑のある山頂へ向かいます。

9:24(02:13経過)
山上ヶ岳山頂に到着!


この辺りは草木が低くものすごく展望がいいです!しかも小道がたくさんあり、走るとめちゃめちゃ気持ちいい!!誰もいないことをいいことに、ウサギのように独りでピョンピョン飛び跳ねて遊びました笑

お花畑のトレイル

まだまだ先は長いです。遊んでいては下山する頃には真っ暗になりかねないので、名残惜しいですがお花畑を後にします。金峯山寺へ一旦戻り、小笹宿方面への登山道入口で少し
補給を兼ねて休憩。

inov8 trailroc 245

ここは風通しがよく熱気のたまった身体をここでクールダウンさせました。次は水場のある小笹宿をめざします。


《山上ヶ岳〜小笹宿〜阿弥陀ヶ森分岐(女人結界門)〜大普賢岳》


ここからは今までの登山道とは変わり、原生林が残っていそうな静かな登山道が続きます。この素晴らしいトレイルを独り占めです!!もうサイコー!!




ひとりで「ひゃっほおぉぉおい!」「きもてぃーじゃねぇか。ダンカン。この野郎。」とか言いながら駆けて行きます。すると・・・

9:52(02:43経過)
小笹宿に着きました!!


ここには小さいプレハブのような避難小屋が1つだけあります。トイレはありませんでした。この小屋のすぐ横には、水の豊富な小川が至る所に流れています。


写真では分かりにくいですね。ここは本コース中一番のお気に入りの場所かもしれません!

自分以外誰もいません。緑の中に澄み切った水が流れています。聞こえるのは鳥の声と水の音。川の水をごくごく直で飲ませて頂きました。野生に帰った気分です。

10秒も水につけていられないくらい冷たかった

しっかりハイドレやペットボトルに給水しました。ここにはまだず〜っと居たかったなぁ・・・。テント泊するならまちがいなくここです。さて、次なる山、大普賢岳へ向けて足を進めます。

川を登って行く感じで登山道は続きます。少しわかりにくい箇所もありますが、テープがあるので見失わないように行けば大丈夫でしょう。しつこいようですが、この辺りもサイコーの雰囲気で言葉にできません。景色を楽しみながらガンガン走っていると・・・

10:13(03:04経過)
女人結界門のある阿弥陀ヶ森分岐


先ほどの小笹宿からアっという間についた印象です。大峰山系の女人禁制エリアはこれで終了ですね。なんだか煩悩だらけの下界に降りてきた気分になりましたが、未だ標高1600m前後の深い山の中です(笑)


ここからもしつこいくらいに気持ちのよいトレイルが続きます。山上ヶ岳から大普賢岳の登りに差し掛かるまでは、めちゃくちゃ走りやすくて雰囲気も抜群。このブログを書きながら、今すぐにでももう一度行きたくなるほどです(笑)

逆から来るトレイルランナー2名の方にここで出会いました。洞川〜稲村ヶ岳〜大普賢岳のコースで来られたそうです。帰ってコースを確認してみると稲村ヶ岳から大普賢岳へのコースは見当たりませんでした。どのように行かれたのか非常に興味があります。

大普賢岳への分岐。


大普賢岳へは右のルートです。左に行くと和佐又山ヒュッテの方へ下山してしまいます。トリオで少し前に和佐又山ヒュッテへキャンプしに行きましたが、その時大普賢岳へ登っていればこの左側の登山道から上がってくることになります。

激しい登りを終えると・・・

10:49(03:40経過)
大普賢岳山頂!!


山頂には和佐又山ヒュッテから上がって来られたハイカーの方がおられました。自家製のトレイルミックスを貪りながら少し談笑。山上ヶ岳の方から来た事を伝えると「走って来られたんですか」と驚いておられました。大普賢岳への登りでかなりヘバりましたが、少し話をすることで一気に元気になりました。


《大普賢岳〜国見岳〜七曜岳〜行者還岳〜行者還避難小屋》


大普賢岳からは少しだけ激下り。足下に気をつけながら慎重に下ります。


この辺りからガスが少しずつ出てきました。しかし天候が崩れるということはありません。ガスが抜けるとまた晴れ間が差し込んできます。


引き続き気持ちの良いトレイル。走れるところはガンガン走って、ふと休憩。
顔を上げると…

11:16(04:07経過)
国見岳


なんともあっさりしたピーク。休憩しなければそのまま走りすぎていたに違いない。大普賢岳山頂で話したハイカーの方が国見岳へピストンしてみようとおっしゃっていましたが、さぞ残念がられたことでしょう。※もしかすると本当のピークは奥にあるのかも?!

気を取り直して次の七曜岳を目指します。ここからはなかなか修行道っぽい道が続きます。鎖場、岩場が連続します。気をつければ何の問題もありませんが、気をぬいて足を踏み外せば奈落の底です(怖)




11:28(04:17経過)
稚児泊という少し開けたところに出ました。

稚児泊

ここはテントを張りやすい地形です。ただ水場が無いのと、「稚児泊」という名前が少し奇妙なので個人的にはテン泊は避けたいカモ(笑)

七曜岳がもう少しなので、あまり休憩せず先を急ぎます。七曜岳周辺は走りにくいですが、独特の雰囲気があって楽しめました。下の写真のような、天空の木道もありました(笑)こえぇー

天空の木道(怖)

11:43(04:34経過)
七曜岳到着!


岩場を登りきると山頂です。ガスが出ていて眺望はダメでしたが、風通しがよかったので、岩にもたれかかってしばらく身体を冷やす。

ここまでくれば、次なる主峰である行者還岳まではあともう少し。七曜岳の岩場にもたれかかりながらそのまま永眠してしまいそうでしたが、まだ半分も来ていないので、のんびりはしていられません。


行者還岳に近づくにつれ、少しづつハイカーの方と出会うようになり始めました。

すると、行者還岳への分岐で3人の大学生っぽい若者に声をかけられました。しばし談笑。この3人組、リアクションが素晴らしく、質問に答えるたびに「えー!」「うぉー!!」「すげーーー!!!」と歓声が上がります(笑)そのうちの一人のよく喋る方はこの辺りに結構詳しそうで、話を聞くと行者還避難小屋を民宿代わりに利用しているそうだ(笑)

行者還岳へはこの分岐からピストンで行けるようなので、3人組にはラーメンを作っておくようにお願いし、山頂へ向かいました。

12:14(05:05経過)
行者還岳山頂に到着


3人組と話して気分を良くし、調子に乗って一気に走ってきたので疲労が…

わざわざルートから外れて山頂に来たのに眺望は全くありません(泣)ここはfunrunde主催の『大峯早駈』ではおそらく行かなさそうです(間違っていたらすみません)

すぐに折り返して下ると、先ほどの3人組に「まだお湯も沸いてませんわ」と怒られました(笑)楽しそうな3人組に元気を頂けました!ありがとう!!

先へ進むと、避難小屋手前に水場が現れます。チョロチョロと水が出ていますが、飲めそうです(笑)地図にも「行者雫水」と載っているので大丈夫でしょう。それにここで給水しないとペットボトルが空になって確実に干からびます。

行者雫水

身体を冷やし、全てのハイドレを満タンにしました。そこからすぐのところに…

12:32(05:23経過)
行者還避難小屋があります

2階建て?!

奥駈道を縦走する際はこういった避難小屋で宿泊しながら熊野本宮目指すのが一般的なようですね。避難小屋とは思えないほど立派な建物で、トイレも完備されています。


《行者還避難小屋〜奥駈道出合〜弁天の森〜聖宝ノ宿跡》



GPS時計を確認するとここまで20.5kmほど。まだ半分も来ていません。やはり山の20km はハードだ・・・。すでに5時間以上経過しているので単純計算すると10時間〜11時間以上かかりそう。夏場なので暗くなることはないですが、途中で走れなくなってしまえば、少し危険な時間帯に入ってしまう可能性もあります。

深い山

アップダウンを繰り返しながらガンガン走っていきます。
一ノ峠辺りでしょうか。走っていると前方からプオォ〜と法螺貝の音が聞こえてきました。音に近づくと10名弱の修行僧?の方が隊列を組んで進んでいます。さすがに追い抜くのは申し訳ないので後ろをついていると、最後尾の法螺貝を吹いている方が気付いてくれて、先に行かせていただきました。その際に

トレイルランナー通りまぁぁああっすぅぅう!!(叫)

と超デカイ声を出してもらい道を譲っていただきました。迷惑をかけてるので早く行こうと頑張ってしまい、しばらく走ったところで石につまずき、ズテーーーン!!おもいっきり転倒しちゃいました(笑)おそらく修行僧の方に確実に見られてたと思います…

運良く怪我はなく、転がったペットボトルを拾い何事も無かったかのようにすぐに走り始めました(笑)


13:17(06:08経過)
奥駈道出合に到着です


ここでハイカー5人組の方に話しかけられました。大峯早駈のコースをなぞってる旨を伝えると一人の方がよくご存知で「頑張れよー!」と応援頂きました。自分がしていることを理解してもらって応援して頂けるとほんとに元気をもらえます。

13:27(06:18経過)
弁天の森を通過


ガスってきたのかここから少し薄暗い道になりました。

弥山に近づくにつれてかなりの登山者と出会うようになります。やはり日本百名山ですね。下山してくる方や弥山へ向かう方など様々。初めてトレイルランナーを見た方も多いのか、通り過ぎる時に「すげぇ・・・。」と言う声が後ろから聞こえるほどです。ちがうんです。オレなんかまだまだです。

13:39(06:30経過)
聖者の宿跡に到着


写真を撮っていると、トレイルランを少ししているという方に話しかけられました。シューズを見て「もしかしてイノヴェイト?」と興味を持たれていました。走ってるんですか?と聞くと、「たまに〜。走ってると楽しくて止まらなくなっちゃうよね〜」と嬉しそうに語っておられました。天川川合まで降りてその後も少し走るので日が暮れないか不安なことを伝えると「ヘッドライトもってたら大丈夫!」とおっしゃってくれました♪


《聖者の宿跡〜弥山小屋〜八経ヶ岳〜弥山小屋》


さぁ、ここからは弥山までつづら折りの登山道をひたすら登って行きます。登山客が多いですが、快く道を開けてくれる方が多かったです。通り過ぎる時に「がんばれー!」「にーちゃんもうすぐやでー!」「すごいなぁ!」と声をかけてもらえます。大会でも何でもないのにこうして声をかけてくれもらえる。本当に感謝です。トレイルランナーは嫌がられるという話をよく聞きますが、それは集団で走るからではないでしょうか?一人で走っているとマナーも守りやすいですし、頑張れ!って応援してくれる方も多くなるのかもしれません。


ここを登りきればもう後はほとんど下りだ!!と思いながら、ここはバーティカルレースのつもりでできるだけ走り続けます。しかしそうは甘くない。滝汗がぽとぽとと流れて、意識が朦朧としてきました。時折水を頭からかけながら登って行きます。1kmちょいで350m近く登る激坂でした。

14:04(06:55経過)
弥山小屋に滝汗を流しながら到着


ひとり異様なオーラを放ってたと思いますが、まだ本コース中最高峰の地点が残っています。休憩はほとんどとらず、近畿最高峰の八経ヶ岳へ向かいます。

弥山からはピストンで行く事ができます。重い足を引きずりながら登って行くと・・・

14:19(07:20経過)
八経ヶ岳に登頂!!

Take3でようやく撮れたw

山頂はたくさんの方がおられたので少し恥ずかしかったですが、一人のハイカーの方に写真をお願いし、「ひゃっほいポーズ」で撮って頂きました。その方がせっかくだから良い写真を撮った方がいいよ!と気を利かしてくれて3回目でようやくOKが出ました!!山頂で汗だく男が何度も「ひゃっほい」してご迷惑おかけしました(笑)

このまま進めば熊野本宮へ続く奥駈道がありますが、今回はここで一旦引き返して、先ほどの弥山小屋へ来た道を戻ります。

14:36(07:27経過)
弥山小屋へ戻ってきました。


かなり疲労がたまっていたので、ここでしっかり休憩します。小屋の前のベンチでひとり黙々とトレイルミックスやら一本満足バーやら羊羹やらを貪り続けました。弥山小屋では水が販売されているそうですが、狼平の川で給水できるとの情報を得ていたのでここでは水は補給しませんでした。10分ほどボーッとして出発です。

《弥山小屋〜狼平〜栃尾辻〜天川川合》



弥山小屋を後にします。鳥居の方向に進むと、左のルートが狼平・栃尾辻へと続く道です。


10分ほど休憩したもののまだ身体が全然復活していません。なかなか走れず、小走りや歩きを繰り返しながら進みます。

遠くに八経ヶ岳が見える

弥山への登りとは違い、こちらに来るとほとんど人に会いません。時折大きなザックを背負った方が登って行かれます。弥山で泊まるのでしょうか。


整備された木道に出ました。ぐんぐん高度を下げますが、左ヒザにしっかりダメージを感じます。できるだけリズミカルに下って行きました。徐々に川の音が近づいてきます。


登山道近くを流れる川で給水させてもらいました。冷たくて気持ちいい。何度も頭に水をかけ少しでも身体の熱をとります。

15:12(08:03経過)
木道を降りて行くと狼平に出ます。

狼平避難小屋

トイレの有無は確認できませんでしたが、川が近くに流れていてとても雰囲気がよくテント泊にも適している地形だと思います。木道へ向かう大きなザックを背負った女性の方に会いましたが、今から弥山まで行かれるのでしょうか。

狼平の吊り橋にて

ここから栃尾辻までは長かった。疲労がピークに達していたのか、下りでも全然走れない。眠気までが襲ってきます。止まってしまってはその分下山が遅くなると考え、とにかく歩いてでも前へ進みました。


この調子で下山すればほんとに暗くなるかもしれません。薄暗い登山道をふらふらした足取りで走ったり歩いたりを繰り返しました。

16:11(09:02経過)
ようやく栃尾辻に到着

荒廃した避難小屋

ノックダウン。気力が完全に低下。戦意喪失。眠い。気づけば地べたに座り込んでウトウトしていました。10分くらいかな?

ゴロゴロ・・・

雷?!と起きて目を開けると・・・熊??!!!!!

いや、違いました。遠くにある切り株が四つん這いの熊のように見えただけです。ただ、ビビったおかげで完全に目が覚めました(笑)

小屋の看板には天川川合まで5kmと記されています。だらだら行ってしまうと1時間近くかかってしまう。どこまで時間を短縮できるか。

栃尾辻からはぶっ飛ばして下って行きます。ウソのように身体が軽い。目の前のトレイルに集中し飛ぶように駆け下りて行きました。アタマのネジが外れた状態ですね(笑)

林道(50mほど)に出ます


周りの景色なんて全く見ずにひたすらぶっ飛ばしてると、鉄塔が現れ、いきなり視界が開けました。下をみると、

町だぁぁあああああああ


ここからは最後の踏ん張り。車の音が少しずつ近づいてきます。鉄網でできた階段をガンガン下っていくと・・・

17:03(09:54経過)
ついに天川川合の登山口に到着!!



《天川川合〜(R309)〜白倉出合〜みたらい渓谷〜観音峰登山口駐車場》


気持ち的には天川川合でゴールした気分。まぁロードをちょっと走って、最後にトレイル入ったら終わりでしょ!的な気持ちが・・・甘かった(笑)

登山口に下山した後、吊り橋を渡って右へ曲がり、市街地へ出ます。すると分岐があるので右側を選択。左方向はオール舗装路の近道でゴールできますが、大会コースはここを右に行きR309をしばらく走ってみたらい渓谷へ向かいます。


R309

ここから2.5kmのロードをとぼとぼ走って行きます。山の方向へ向かって走ってるので、町の人には「こんな時間に何をしとるんだ・・・」的な感じで見られます(汗)

17:23(10:14経過)
白倉出合(みたらい渓谷入口)に到着

みたらい渓谷入口

ここからは今まで頑張ってきたご褒美と言わんばかりの絶景が広がります。水量がとてつもない巨大な滝が何ヶ所もあり、至る所から水が吹き出しています。



写真では伝わらないですね。音がすごいし、空気も冷たくて恐らくマイナスイオンだらけ(笑)ただ、それとは裏腹にめちゃめちゃきつい登りがあります。

激登り

最後の最後に登って行くというのはキツい・・・。しかもオシャレをしたカップルが多く、オレみたいにドロドロ汗だくガチランの格好でこんなとこを走っていたらどん引きだったでしょう(笑)

そして、吊り橋が見える!!そいつを渡ると・・・ついに・・・


17:44(10:35経過)
観音峰登山口駐車場ゴーーーール!!!


戻ってきました〜。長かった〜。でも楽しかった〜。

約43km
10時間34分46秒
累積上昇高度 3340m
累積下降高度 3246m
(※EPSON SF-710にて測定)

その後は駐車場で待っててくれたロドちゃんに乗り込んで洞川温泉へ。


ゆ〜っくりして大阪へ帰りました。(省略笑)

【あとがき】

毎日少しずつ少しずつ書き溜めていったら、気づけばものすごい長編になってました(笑)ん〜。色々ありすぎてまとめることができない。。色々書きたいこともあるのですが、ここまで書いてもう疲れました(笑)言える事は自分はやっぱり山が好きだと言う事。これに尽きます。

さていよいよ今週末は
OSJ おんたけウルトラトレイル100K
林道が多く累積標高が3000mらしいので、かなりのスピードレースが予想されます。また深夜0:00スタートというのも面白い要素ですね。久々の本気レース。どれだけ追い込むことができるか、どれだけ楽しめるか。楽しみです♪


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