2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

【勇者の道120K】第20回 村岡ダブルフル 2017 〜レースレポート①〜

【勇者の道120K】第20回 村岡ダブルフル 2017 〜レースレポート①〜


〜準備編①〜
〜準備編②〜
〜結果報告〜
〜大会概要〜
からのつづきです

がっつり筋肉痛でまだ1ミリも走ってまへん。しかもなぜか足の甲がちょいと痛むという(涙)来週のKOUMIまでに疲労抜けるんかいな...

さて、それはさておき今回からレースレポです。やっぱり長いです(笑)お時間ありましたらお付き合い下さいましぇ〜。

【レースレポート】

▶︎▶︎スタート直前

大会HPより

煌々とライトで照らし出されたスタートゲートはランナーで溢れ返っている。気温は15℃くらいだろうか。じっとしていると寒いがランナーの熱気の中に入ると全く気にならなくなった。88km、100km、120kmの完走を目指すランナーが集結している。その数は1000人超。結果はどうであれ"完走したい"という思いは皆同じはずだ。ものすごいエネルギーに圧倒された。

横にいるパルさん、そのお知り合いのトップ兄貴パティオさんと談笑する。そしてKATSUさんに声をかけられる。前にはゼッケン番号の若い(1-10までは記録をもつランナーだ)猛者たちが並んでいる。その中には市坪さんの顔も。彼らと勝負するというよりも"自分がどこまでやれるか"という思いが込み上げてきたちょうどその時カウントダウンが始まった。

▶︎▶︎START → 40km
《村岡小学校〜ハチ北〜福岡〜猿尾滝  3:16:14 avg.4'54/km》



5:00 (00:00経過)
村岡小学校をスタート


0〜10km avg.5'26/km

5,4,3,2,1…

うぉぉぉぉおおおお!!

堰を切ったようにどっとランナーが流れ出す。ものすごいスピード。こんなペースは絶対ダメだ!すぐに自重し端に寄りながら先を急ぐランナーに前を譲った。ちょうどお祭りの時期と被るのだろう。村岡の町並みの中にたくさんの提灯が吊されている。暗闇の中に浮かぶ明かりが幻想的だ。軒先では早朝にも関わらず地元の方が元気よく応援してくれている。


頑張れやぁぁ

ありがとうございます!


沿道の声援にひとつひとつ応えながら幻想的な町並みを往復すると、またスタート地点に戻ってきた。ここでもたくさんの応援があった。スタートゲートをくぐるとゆっくりと登り坂へ入っていく。


それにしても周りのランナーは速い。トップ集団はスタート直後にあっという間に消えてしまった。2,3km走ったところでようやく同じくらいのペースのランナーと足並みが揃い始める。前に一体どれくらいいるのだろう。30人以上はいるはず。まぁこんな所で順位を気にしても仕方ない。とにかくマイペース。標高を上げるにつれ夜が明け始める。朝靄がかかる山の景色に胸を打たれながら走った。


「○○(本名)さんですか?」


背後から抜いていくランナーに声をかけられた。最近ツイッターで繋がったミックさんだ。少し談笑しながら走る。ミックさんは88km。良いペースだ。しばらく背後からストーカーのようについていく。足の筋肉やフォームを眺めていると只者ではない感じがプンプン匂う。実際にミックさんは88km部門を3位でフィニッシュすることになる(おめでとうございます!)。


10〜20km avg.4'39/km

そんなミックさんをストーキングしていると兎和野高原の10km地点を通過。gpsとの擦れはあるが時計を見るとペースはキロ5'25前後。これでも予定より少し速いペースだ。落とすか迷ったが身体の調子が良いのでこのままのペースで行くことにした。ハチ北への登りでミックさんの前に出るとそのまま88kmランナーとの分岐地点(約15km)地点を通過した。この頃には周囲にいるランナー数えるほどになっていた。

大会HPより

ハチ北高原のスキー場を抜けると激下りが始まる。想像して頂きたい。くねくねと曲がりくねった細い路地の随所で声援を送ってくれる人の姿を。ここは旅館がたくさんあり、大勢の参加者が前泊でそこを利用している。だから旅館の方の声援も熱が入りまるでお祭りのような雰囲気。その中を駆け抜ける訳だからスピードアップは必至だ。自分が利用したハチ北ラドン温泉SAKAEのご主人(フルポンの村上にソックリ)にも声援を送ってもらう。


20〜30km avg.4'50/km

前のランナーとの距離をじわじわ縮めながら20km地点を通過。時計を確認するとこの10km区間はキロ4'40前後。これも予定より10秒ほど速いペース。といっても無理している感覚は全くない。むしろかなりセーブして走っている感じだ。誘導員に促され右折すると第5エイドへ向かう一直線の道に出る。ここで左手に前を走るランナーの姿を確認することができる。速い。もうこんなに離されているのか。距離としては3〜4kmほど離されている感じだろうか。

スタートから2時間ほど経過したので、第5エイド手前でザックからジェルを取り出し補給する。アミノバイタルproも。今回の補給計画は以下の通り。

・ジェル 1時間毎
・アミノ酸 2時間毎
・水分はエイドにて補給

以上!
さみしぃ〜。゚(゚´Д`゚)゚。

エイド食を全く摂らないという苦渋の選択。その理由についてはまた後で触れることにする。エイドで水を飲むとお礼を言ってすぐに出発した。


先ほどとは逆に今度は左手に後続のランナーが走るのを確認できる。すごい人数だ。途切れることなく延々と一列に連なっている。前とはかなりの差があるが後ろとはほとんど差ができていない。今冷静に考えれば突っ込まずにペースを抑えて走れてる証拠なんだが、この時は少しだけ焦りのようものが生まれたことを白状しておく。


この頃から自然とペースが上がり始めていた。その理由は第6エイド(24.5km地点)辺りから声援が増え始めたからだ。ここは66kmランナーのスタート地点。ゲートには66kmランナーがたくさんいて大声援を送ってくれる。ほんとにワーワーキャーキャー。これに答えないランナーはいないだろう。彼らとハイタッチをしながら駆け抜ける。それこそ掌が痛くなるくらい。その中に見たことのあるお顔を発見!


レース後に撮影
中央の男前兄さんがべーやんさん
「あ!べーやんさん!!」
※べーやんさんはその後も至る所で応援を送ってくれた


こうして抑えていたはずのペースがいとも簡単に上がってしまい、そのまま激しい登り坂に突入していった。激坂を走るランナーのほとんどが勇者の道のゼッケンをつけている。中には若い番号のランナーの姿も。ここの登りは距離は短いが傾斜がかなりキツい。それに狭い路地にも関わらず応援してくれる方が目と鼻の先にいる。まるで海外の自転車レースのようだ。もちろんテンションはマックス。ランナーと競い合いながらヒルクライムさながらの走りを楽しんだ。


黒田石碑のエイドを過ぎると下りになる。アカンアカン。ここでようやく冷静さを取り戻した。登りで遊び過ぎた分下りは積極的に自重する。抜かれても大丈夫。そう言い聞かせながら美しい田園風景の広がる下り坂を駆けていった。


30〜40km avg.4'40

下り坂の途中で30km地点を通過。GPS時計を確認すると2kmほど擦れが出ているが10kmのラップペースは4'50前後。ここは完全に目標通り。ニヤリと笑みがこぼれる。若干の貯金がある状態で予定通り走れているのはなんだか気持ちが良い。それにきちんと最初から抑えられている証拠。レース前にある程度の目標タイムを立ててから挑む(かなりアバウトだけど)というのは今回が初めてかもしれない。これは彩の国100マイルを完走したうさかめくん(ヤマケン)に触発されて始めたことだ。ちなみに彼はUTMB2017も完走している。


さて、33.5km地点の第8エイドまで下りてくるとここからは川沿いの折り返しコースへと入っていく。ちょうどその時折り返しを終えたランナーの姿が。市坪さん!!ナイスラン!!余裕の表情で走り去る彼は昨年の村岡100K優勝者だ。昨年の沖縄100Kでお会いしてから懇意にして頂いている。ここですれ違ったということは4km近く差があるということだ。ちきしょう!やはり速い!


88km選手を少しずつパスしながら走る。川の橋を渡って折り返す。太陽の光が川に反射してキラキラと光っている。あまりの美しさに思わず見とれてしまった。ラン後のビールの旨さを語っている88km選手と少し談笑。そしてすれ違いポイントへ。知り合いがいるかなぁと探していると…あれは?!


Kaiさ〜ん!!
※もちろん勇者の道を完走されてました

Kaiさんは名古屋の超ウルトラランナー。名古屋から京都までふらっと走っちゃうちょっと変わった人。なんだか調子が良さそうだ。こりゃあ失速したらあっという間に捕まるかもしれんぞ。

ナイスラン!ファイトです!

すれ違うランナーに声をかけ続けて走っていると…

「りょーくん!ファイトォ!!」

川の向こう側から叫ぶ声が聞こえてきた。ランナーではない。よく見ても木々が邪魔して誰かわからない。ありがとうございます!頑張ります!!と大声で返す。誰だったのだろう。こうして名指しで応援をもらえるのは嬉しかった。そんなこんなでいつの間にやら猿尾滝への折り返しコースへと入っていく。すると…


ひえぇぇ(;゜0゜)

ちょうどその時、前から先導車のバイクとともに物凄いスピードで駆け下りてくるランナーが。トップの吉田隆太選手だ!彼は村岡の覇者として君臨している王子。村岡の100Kを7時間台で走りきるとんでもないランナーだ。この時点ですでに8km近い差ができていることになる。なんてスピードなんだ…そして彼を追うように背の高い2位の選手が続く。珈琲のある私設エイドを過ぎたところで3位の市坪さんとすれ違う。ここからは作山エイドまで緩やかに登っていく林道コースだ。涼しくて気持ちが良い。流しそうめんエイドを素通りしてクネクネとした道をぐんぐん登っていく。


作山エイドまで行くと巨大なコーンをぐるっと回って折り返し。走りながらすれ違う勇者ゼッケンをつけたランナーを数えていたので自分の順位がわかる。10番目(たぶん)。抑え気味で走っていたつもりだが予想以上に前にいることに驚いた。しかしまだ40km地点。

あと残り80kmもあるんだから順位なんか気にしても全く当てにならない。
だから自分のペースをしっかり貫こう。

そう考えながら今登ってきた緑の美しい林道を下っていった。




ここまでです!
次回はいよいよ村岡名物の蘇武岳へ。
乞うご期待♪


レースレポート②へつづく





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