2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

第7回 小江戸大江戸200K 2017 その⑤ 〜小江戸・後編〜

第7回 小江戸大江戸200K 2017 その⑤ 〜小江戸・後編〜


その① 〜準備編〜
その② 〜結果報告〜
その③ 〜大会概要とまえがき〜
その④ 〜レースレポート(小江戸・前編)〜
からのつづきです。


約65km地点


きゅるきゅるきゅるきゅる・・・・

はうあっ!!信号待ちしていると猛烈な便意が襲ってきた。おそらく朝食に食べた大盛りカップ焼きそばと赤飯が全て消化されたのだろう。しかもこれはガス抜きでもしようものならダム決壊のごとく大流出してしまうやつだ。運良く交差点にコンビニあったので駆け込む。

オレ「(お腹を押さえながら)ヤバイです」

店員さん「どうぞ!(苦笑)」

なんてことだ。まさかこんなシチュエーションで今年一番とも言える快便っぷりを発揮するとは。次のエイドまで残り10kmほど。何故か『アシタカせっ記』のあの重厚なサウンドが頭の中で流れ始め、「んーんーんーんーーんーー♪」と鼻歌で歌いながら走ったことを覚えている。

唐子北交差点で右折しR254から離れると細い道へ変わる。すると、こちらに向かって大きく手を振ってくれるスタッフの姿が!もうすぐだ!!


14:16 (06:16経過)
72.0km地点
avg.5'13/km
唐子市民活動センターASを通過

到着するなり
「うどんあるよ〜!いる??」

食べます!!♪( ´θ`)ノ
ハラヘッター

うまひょ〜〜

ずるずるずる!!一気に完食!!出汁とうどんの喉越しが相まって最高にうまい!!すると「初めて??」とゼッケンを見て大阪から来たことを知ったスタッフの方が心配して声をかけてくれた。コースが不安で...という話をすると親切にも蓮馨寺(川越)までのルートを細かく教えて頂けた。なるほど・・・右行って右行くんだな。

先頭のランナーは30分も前に到着したとのこと。マジで?!そんなペースで200kmも?!と頭が真っ白になりそうになっていると、更なる驚愕の事実が伝えられた。


「え〜っと、この方は小江戸(91km)ランナーですね〜」


はい??

・・・

お判り頂けたであろうか。自分はずっと91kmで終わるランナーの背中を追いかけていたのだ。そんなもの追いつけるはずがないし少しでもついていこうというのがそもそもの間違いだ。なぜならこちらは小江戸ランナーの2倍以上の距離を走らなければならないのだから。まぁ小江戸ランナーと小江戸大江戸ランナーが同時に出発しているということをすっかり忘れていた自分が悪いだけなんだけど。。エイドを出発するときに「頑張ってください(ニコっ)」とランナーの応援に来ているっぽい女性の方にエールを送ってもらえた。←こういう事はしっかり覚えてます笑

さぁ中間地点となる蓮馨寺まで残り19km。すでに72kmも走っているのにも関わらず全く不調を感じない。先日のアワイチではフルにも満たない距離で謎の不調で失速していたことを考えると不思議で仕方がない。しかも現在200K部門ではあろうことかトップに躍り出てしまっている。この時ひょっとしたら・・・という期待といつ失速するのかという不安が入り交じりあいながら走っていた。

落合橋

この落合橋を渡る手前で右側を走ってしまいタイムロス(左側を走行しないと危険です)。落合橋を渡ったあと右側へ渡る信号を待っている間に一人のランナーに抜かれた。あとで分かったことだがこの方も小江戸(91km)ランナー。彼の背中を追いかけながら蓮馨寺を目指した。

蔵造り町を駆ける

歩道から溢れんばかりの観光客を縫うように走り抜ける。観光客の誰一人としてこんな大会をやっていることは知らないだろうと思っていたら「小江戸大江戸ランナーですよね?頑張ってくださいね!」と突然声をかけられた。まるで水不足に陥った登山者が岩清水を偶然見つけたようなそんな喜びを与えてくれた。


16:09 (08:09経過)
91.3km地点
avg.5'21/km
川越(蓮馨寺)ASを通過

蓮馨寺の境内へ入るとスタッフの方々が暖かい拍手で迎え入れてくれた。トップで入った小江戸ランナーはおよそ40分前の7時間28分でフィニッシュされており姿は見えない。先ほど抜かれた2位の小江戸ランナーとカップラーメンを食べながら少し談笑。初めてだということを伝えると「大江戸コースは迷いやすいので単独走は辛いですねー!気をつけてくださいよ!」とかなり心配された。大会主催者の島田さんとも少しだけお話しすることができた。


ここで預けていた荷物から補充できる。携行食はほとんど消費していなかったので防寒着(長袖・レインウエア)をザックに詰め込んだだけだ。シューズも全く問題なかったので履き替えない。ワセリンを脇と股間に塗りたぐると、エイドの方々の拍手に送り出されて出発した。

陽がゆっくりと傾き始め、町全体がゆっくりと赤橙色に包まれていく。ここからは前にランナーは誰もいない。後ろとはどれだけ離れているのかもよく分からない。このポジションをキープしなければというプレッシャーがなかったと言えば嘘になる。ただ「よし!やってやるぞ!」という熱い気持ちは鳴りを潜め、代わりに得体の知れない寂寥感が伸びる影のようにじわじわと心を覆い始めていた。


残り113km。

その⑥へつづく





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