2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

【雑記】記録と記憶

【雑記】記と記


『記録よりも記憶に残ることが大事で云々…』

最近はあまり聞きませんが、この言葉を時々(ほんとに時々です)耳にすることがあります。あくまで個人的にですが、あまりこの言葉が好きではありません。というか、好きになれません。

自分は仕事で子どもたちに勉強を指導している(えぇ、こんな私ですが一応指導者であります。汗)こともあり、「結果」というものをとても重視しています。もちろん、その「結果」を出すまでの「過程」も大切であり、たとえ「結果」が目標に到達しなくとも、目標に向かって努力を積み重ねたというその「過程」そのものが己の糧となり、その後の人生を豊かにしてくれる要素になりうるということは充分理解しているつもりです。例えば、高校入試で上位校を目指して努力をしたが、結果が奮わなかった。だがその努力したという経験を生かして、大学受験では目標校に合格し、その後の人生で大いに役立った、などのように。

しかし、こうも言うことができます。「結果」に到達したからこそ、その「過程」が光り輝き始めると。さらに別の視点から見れば、たとえ「結果」に到達しなくとも、目標という「結果」を必死になって追い求めたからこそ、そこには当人にとってかけがえのない「過程」が経験となって残るのだとも言えます。

「なにをさっきから屁理屈ばかり言っとるんだね。」と厳しいご指摘が聞こえてきそうですが、いずれにせよ「結果」というものを追い求めたことで、そこに至る「過程」が血となり肉となったと言えます。つまり、「結果」という形に残るものを「記録」、「過程」という形に残らないものを「記憶」とするならば、記録を追い求めることで初めて記憶として光り輝き、見るものを魅了すると言えます。だから記録よりも記憶を重視する考え方が好きになれません。

ここまで勢いづいて書きましたが、最初に述べた一文があまり好きではないことの理由がやはりうまく説明できていませんね。あまりに支離滅裂で、暴力的とも感じる説明に自分の国語力の無さを痛感しています。しかし、あえてこのまま筆を進めてみようと思います。これは私的なブログであり論文ではないですからね(笑)

さて、ここまでは前置きです。
相変わらず長い前置きだ・・・

なぜこんなことを書いたかというと、jognoteでつながっているランナー(といっても今まで顔を合わせたことはありませんが)の方の日記に感銘を受けたことがきっかけです。この方は昨年の泉州マラソンで初めてサブスリー(3時間を切ること)に挑戦するも惜しくも達成できず。しかしそこから1年間紆余曲折がありながらも先日の姫路マラソンでサブスリーを遂に達成。そこで書かれていた日記(レポ)に大変感銘を受けたわけです。

ここで注釈ですが、決してサブスリーを達成できたから凄い!とか、速いから凄い!ということが言いたいわけではありません。人それぞれに目標があり、それが2時間30分を切ること、サブフォーを達成すること、はたまたフルマラソンを完走することであったりすると思います。

この方の日記を読んでいて思ったことはたくさんありますが、一番は物凄く臨場感があること。何も書き方が云々を言っているわけではありません。(もちろん当ブログよりも遥かに読みやすいです。)自分には光り輝いて見えます。文字ひとつひとつが動き出して、今にも横を走るランナーの吐息が聞こえてきそうです。これはサブスリーという記録に果敢に挑戦した生の声であり、そのレース展開やら思いがありありと目に浮かんできます。以下に全文をご紹介したいと思います。もちろんご本人から許可を得ております。


昨日の姫路城マラソンレポです。
姫路城マラソン走って来ました。ようやく3時間切れました。

Aブロックスタートでロスは5秒。
Aブロックはそこまで人が多くなかったのでスタート30分前から並んでも大丈夫そうでした。レースシューズは戦ブースト1。直前までルナスパイダーR6と迷ったが。


姫路城マラソンは緩い上りと緩い下りがメインのコースなので、緩い下りが始まるまで抑えてそこからペースを上げて押し切ろうというレースプラン。ということは前半抑えて後半上げるネガティヴスプリット。一度もしたことないので多少心配でした。

スタート後は、予定通り抑えて4’18〜4’21ペース。3キロぐらいで知り合いの女性ランナーの方に追い付いて挨拶。「ペース遅くないですか?」と言われるものの「今日は前半抑えるので」と答えてレースプランを再確認。
10キロ通過が43’30。
前述のとおり、初めてのネガティヴスプリットなので10キロで1分の借金に少し焦るが下りが始まる16キロ地点まで我慢と言い聞かせる。この辺りはほぼ単独走で足はいつもより少し重い感じ。


10キロ過ぎから徐々にペースアップして4’15付近。下りが始まる折り返しが見えて来た手前ぐらいから我慢出来ず4’05にペースアップ、この辺りで小さい子供とハイタッチしたかな。
折り返してからは4’05辺りで走る。自分と同じように下りになってからペースアップするランナーが2〜3人いて小さい集団となり抜きつ抜かれつでハーフ通過。
ハーフ通過が1:29’59。
ようやく前半の借金を取り返してサブ3ペース。


そのまま2〜3人で走っていると25キロ地点ぐらいでサブ3集団と思われる10人ぐらいの集団を2つ発見。とりあえず手前の集団に入って30キロ通過。
30キロ通過が2:07’05。
ペースは集団に入ったので4’12ペースぐらいに落ちたが、やはり集団の中は楽で足もまだ大丈夫。自分の集団と前の集団も徐々にバラけて来たので自分とリズムが合いそうなランナーに着いて行く。


30キロ過ぎてからはランナー2〜3人が並走出来るくらいの道幅が狭い川沿いをひたすら走る。
道幅が狭いが両脇は応援の方が多数なので人のアーチを潜ってるみたいで不思議な感じ。
35キロ通過が2:28’00。
貯金は45秒なので全く油断は出来ず、ピッチが190以下に落ちないことだけを意識。


残り5キロぐらいで川沿いの狭い道も終わり、ゴールの姫路城に続く大きな道路へ。さすがにペースが落ちてる感じがするがGPSのラップペースを見て凹むのが嫌なのでペース確認せず10メートルぐらい前のランナーの背中を追いかける。あと35キロ手前辺りからはベスト更新は出来るからペース落としても大丈夫という気持ちが徐々に出て来て少し葛藤。でも残り距離がだんだん少なくなってきてまだペースもそこまで落ちていないので40キロ地点の公式時計を目指して走る。
40キロ通過が2:49’50。
40キロ通過タイムが2:50を下回っていれば残り2.195キロを4’30ペースで走れば3時間を切れるのは分かっていたのでここからは、1キロごとにラップボタンを押して(最近のレースは5キロオートラップ)ペースを確認。最悪ペースが落ちたらラスト400ぐらいで無酸素能力全開でダッシュをすれば大丈夫と自分を言い聞かせる。


姫路城のお堀が左手に現れて残り1キロの距離、ここからは後ろから追い付いて来た女子5位の方ともう一人のランナーに着いていく。左に曲がって姫路城の城内へ。ゴールまでは砂利道。フィニッシュゲートが見えた瞬間にラストスパートでダッシュ。しかし、ダッシュ中にあと半周あることに気付きペースを緩めて最後の直線へ。フィニッシュ時計が2:59に変わった瞬間を見て3時間切りを確信しながらゴール。

21’53
21’37
21’22
20’38
20’27
21’08
20’55
21’50
09’30
前半1:29’59
後半1:29’21

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今シーズンはレースを入れ過ぎた(フル7本、ウルトラ1本)のか、秋頃に全然調子が上がらず(原因は北海道と丹後ウルトラだと思う、あと鉄不足)、涼しくなっても全然415ペースが楽じゃ無かった。このまま調子上がらずに今シーズンは終わるのかなぁと思っていたが、年末年始の時間がある時にとりあえずつなぎジョグで距離を踏んだ。距離を踏むに伴ってペース走がどんどん楽になっていって、練習会でもサブ50前後のメンバーと3’55〜4’10ぐらいのペース走なら一緒に走っても全然着いていけた。調子が上がって来たと思って臨んだ2/7の口熊野。事前の高低図よりも実際は走り易く気温もバッチリで好条件が揃ったレース。サブ3では満足出来ずに55分切りを狙うと20キロ過ぎであえなく失速して3:07。
このタイムにはかなり失望してジョグノが更新出来なかった。それでも走ることは好きなので練習は続けててその結果が昨日でした。


レース後は念の為に会場にある兵庫陸協のブースで公認記録証(500円)を発行。基準が変わらなければ、姫路のタイムで大阪マラソン先着順のアスリート枠の条件を満たしたので一安心。あとは防府マラソンと別大マラソンもサブ3枠で出場可能。こちらも基準が変わらなければですが。。。
来シーズンはレースを絞って走ろうかなと思います。まだまだ出たい大会はいっぱいあるんですけど、今シーズンで少し懲りました。2016.2.29

                                                     (jognote ラックら〜さんのランニング備忘録より)



自分はこの日記を読んで、またフルに挑戦してみたい!と純粋に思うことができました。と同時に、フルマラソンに限らず、何事でも記録(目標)を求めて努力するという姿に深く感銘を受けました。走る上で、いくらウルトラマラソンやトレイルを走っていようともフルマラソンは一つの指標であり、ウルトラやトレイルをより楽しむためにも必要不可欠なんだと改めて気づかされました。自分の場合、昨年の泉州マラソンでサブスリーを達成してから1年間フルマラソンに挑戦することを敬遠してきたので、目を覚まされたような気分です。

こうして考えてみると記録を追い求めることが記憶につながるのだ」と威勢良く大口を叩いたものの、自分自身がその記録に向かって挑戦せず、むしろそこから逃げていたというわけです。






コメント

真面目なパル彦 さんのコメント…
おぉ、何となく理解できる気がしますわ。
ウルトラで大体70km前後でゲゲゲしてリタイヤすることが多いのだけど、人からよく言われるのが「フル以上の距離を走っているんだから凄い」ってこと。後、丹後14回リタイヤに関しても「何度も諦めずに挑戦する姿勢は素晴らしい」ってこと。
言われて思うことは、そういった言葉は単に慰めの言葉でしかないんですよね。100kmがゴールなのだから、どの地点でリタイヤしても結果は失敗。0kmと同じなんですよ。だから100kmを完走するしか本当の達成感は得られないんですよ。丹後でゴールできて、ようやくこれまでの失敗に意味が得られると僕は思ってます。それまではただの阿呆ですわ。ばぁ~かですわ。
まぁ、結果だけ求め過ぎても近道をしたがるように過程を疎かにしかねないので、パイセンの言う“毎日コツコツ積み重ね”が大事やね。それこそが結果に繋がるはず。

……何を真面目にコメントしとるんだ。バブバブ!
ひゃっほい太郎 さんの投稿…
真面目なパル彦さん、はじめまして(笑)
何をおっしゃるんですか!!丹後14回連続リタイア&14回連続挑戦の記録は一つの名誉ですよ。これは絶対誇りにして下さい!!ゲゲゲの話ですが、実は師匠と走ればノンストレスで全くオゲゲにならないのかもしれませんよ笑
毎日コツコツですか・・・一番苦手です。通りでこれができるパイセンはどんどん速くなっていくんですね。恐れ入ります。次はチャラいパルさんの訪問を期待してます〜