2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

ロングトレイルセンチメンタルジャーニー 95 前編


ロングトレイルセンチメンタルジャーニー 95 前編


《日程》
3/19(Sat)18:10スタート
3/20(Sun)13:46フィニッシュ

《コース》
須磨浦公園〜宝塚〜箕面〜摂津峡
95km
累積上昇高度 5711m
累積下降高度 5705m
(Epson SF-710にて計測)


〜主なトレイル〜
須磨浦公園〜宝塚(六甲全山縦走路)
宝塚〜箕面(中山連山・石切山・五月山・箕面トレイル)
箕面〜摂津峡(東海道自然歩道)

※コース詳細は以前に当ブログでまとめていますので以下をご参照下さい。
須磨浦公園〜宝塚〜箕面 → コチラ
箕面〜摂津峡(この時は嵐山まで行っています) → コチラ

《結果》
95km
19時間36分 avg.12'22/km
須磨浦公園〜宝塚      : 約43km 8時間48分 avg.12'16/km
宝塚〜箕面(政の茶屋) : 約29km 6時間07分 avg.12'39/km
箕面〜摂津峡            : 約23km 4時間41分 avg.12'13/km

《シューズ》
inov-8 RACE ULTRA 270MS

《消費物一覧》
総摂取カロリー3233kcal
(頑張って計算してみましたw)

水分約2.5L
(アクエリ500・アミノバリュー500・ミネラルウォーター500・湧き水500・缶コーヒー)
おにぎり×3
尾西食品 赤飯×1
カップヌードル×1
こてんぐ おでん缶×1
豆大福×1
まるごとバナナ×1
まるごと苺ミニ×1
一本満足バー×2
栄養ドリンクゼリー×1
駄菓子類(406kcal)
アミノバイタル(粉末)×2

《温泉》
美人湯 祥風苑
※JR高槻駅まで無料シャトルバス有り

【まえがき】

つい先日の【雑記】ロングトレイルへ向けてでも書いたように「山を走る旅」をしたいというのが事の発端。というのも、山登りをする古い友人(そいつは全く走らない)と飯を食っている時に彼からこう尋ねられたからだ。


「トレイルランってどういう魅力があるの?」

別に山を走ることを否定するような感じで聞いてきたのではなく、純粋に興味をもって聞いてくれた。一言でなんて言えばいいんだろう。考えるもなかなか出てこない。色々魅力はあるからなぁ・・・一言で言えば・・・うーん・・・。で、咄嗟に口から出た答えはコレだった。

山を走れたら色々な場所に行けるし、旅ができるからかなぁ

普段ならふざけて「女の子にモテたいから〜あははのはw」とかしょうもない返しをしていただろうが、この時はいつになく真剣に言ってしまった。家に帰ってからもこの友人の質問が気にかかり、山を走る魅力って何なんだろうってしばらく考え込んでしまったぐらいだ。でも咄嗟に口から出た「旅ができる」ってのがやっぱり本心だと思う。もちろん歩きでも縦走などをすれば旅ができるし、トレイルランとは違ってよりゆっくり深い旅ができるはずだ。でも自分の言う「旅」って片意地はらずにもっと気軽で短時間にちゃっちゃとできること。旅人には「そんなもん旅ちゃうわ!」と叱責をくらいそうだが(汗)。またこれについて書き出すと長くなりそうなのでまた今度。

というわけでタイトルにもシャレオツな感じでジャーニーと名付ける。

ジャーニーRYOのyouロングトレイルやっちゃいなよ!

とタイトルを迷ったことは内緒で(笑)ちなみに日本語でいう旅はjourney、旅行はtripで表現します(間違ってたらすいません)。じゃあセンチメンタルって一体なんなんだよ!と言われそうですが、特に意味はありません(笑)もちろん「よっしゃー行くでー!!おりゃぁー!!」と好きでロングトレイルをやっているので、センチメンタルというのは少しおかしい感じがしますね。でも確かにロングを独りで走ってると絶対に心が弱くなる瞬間が訪れます。「もういやだ、やめたいyo!!」と。そういう意味では結果的にセンチメンタル(ネガティブな感情になりやすい様)というのは間違ってなかったかと思います。ちなみに某アイドルの歌とは何の関係もありませんので(笑)

今回のコースはオレが独断と偏見で勝手に決めたUTGK(ウルトラトレイルぐるっと関西)の最初のコースです。以前にUTGK調査と題して行っている場所なのでコースは基本頭に入っています。それでも何回かミスしてロストしましたが。当ブログの常連さんならもうご存知ですよね。もしUTGKとはなんぞや?と気になった方がいらっしゃればコチラのまえがきをご参照ください。

またもやまえがきから長くなってしまいました。そして相変わらず本編もまた長くなってしまいそうなので、前編後編の2本立てで行きたいと思います。しばしお付き合い下さいませませ。

【前編】

《スタートまで》
どこで終了するかわからないので今回は車を使わず電車で。ってことはもちろんザックに着替えなんかを全て入れています。となると重くなるのでできる限りの装備を削って軽量化。写真は前日に用意したもの。当日になって変更したものもあります。


写真には写っていませんが、もしもの時用にSOLのエマージェンシーシートを持って行きました。防寒着なども最低限です。動き続ければある程度は身体を温めることができますが、これは万人に推奨するものではありません。ちなみに着替え兼防寒着としてもっていたmont-bellのトレールアクションパーカは非常に役立ちました。また、アルファ米は初めて持参しましたがこれは本当に使えますね。軽いですし、お湯でなくとも水で(60分かかります)食べれるようになるのでめちゃくちゃ便利でした。今回は関西近郊の山ですので何度も街へ出ます。自販機やコンビニがコース上にあるので基本的に食料や水分は現地調達します。ガチの山だとここまで軽量化することはできないでしょう。

そして何といっても今回の楽しみはニューシューズ!!約9ヶ月ぶりにトレランシューズを購入しました!ここ最近ずっと愛用していたinov8のトレイルロック245は穴もあいてソールもすり減っていたのでお役御免。とは言いつつ、距離の短い練習なんかではまだまだ使いますが。せっかくなので今後のロングトレイルのレースも想定して購入したのがコレ!!


いやぁカッコイイ!!実は今このブログを書く少し前に、泥だらけになったニューシューズを洗っていたのですが、惚れ惚れするデザインですね!!ギアって性能も大事だけど見た目ってやっぱり重要!!テンションの上がり具合が違う(笑)あと購入の決め手になったのは値段。定価は17000円もするのですがたまたまネットで1万を切る値段で販売していました。現行のものでこの価格ですから即座にポチりました(笑)

4mmドロップ

さて肝心の使用感ですが、最初に個人の感想ということを断っておきます。足のサイズも人それぞれですし感覚も人それぞれだと思いますので。いわゆる今流行りのクッション系シューズとは違います。ソールは固めですね。自分はNBのミニマスからトレランシューズを履き始めたので固めが好きです。もちろんソールが硬いと長距離になった時に足裏へのダメージなんかは不利になるかもしれませんが、路面状況を掴みやすかったり脚さばきが良くなるように思います。inov8はトレイルロック245しか履いたことがないのでそれとの比較になりますが、非常に似ている感覚を受けました。このシューズはRACE ULTRAのシリーズの中でもスピード重視なモデルなので軽量化しているのであまり違和感なく履けまます。大きく違うと感じたのは踵部分の補強でしょうか。フォアフットからミドルフットを想定した作りなので踵の補強は最低限で大丈夫だと思いますが、ロングになると足の疲れから後半は着地の仕方が安定してきません。なので結構今回このかかとの補強部分に助けられました。あまりよくなかった点はトレイルロックと同様濡れた木なんかはよく滑ります。あとはヒールカップがしっかり補強されているので足首に靴擦れが少しできました(これはサイズの問題だと思います)。といってもテーピングで防げる軽いものでしたケド。


《須磨浦公園〜宝塚(六甲全山縦走路) 約44km 8時間48分》


3/19(Sat)
18:10(00:00経過)
須磨浦公園駅スタート

アゴ出てる(汗)

ようやく雨があがったのが夕方。おそらく24時間以上走るのはこの装備では不可能なので、この時間に出発して結果的に正解でした。まだ路面は濡れています。もちろんですが、駅周辺には誰もいません(笑)あっそう言えば準備している時に仲むつまじげなカポーに
怪しげな目で見られましたね。いきなりセンチメンタル状態発生(笑)

まぁ俺には山があるから別にいいけどね!

旗振山

以前にも須磨浦公園から行けるところまで行こうとロングをしたことがあるのですが、その時は箕面で下山しました。その時は8時間で宝塚まで行っています。そのことを考慮すると8時間ペースでは進めなくなる危険性があるので、今回は無理しないということを言い聞かせます。もちろん登山者は誰もいません。この暗くなるまでのうっすら明るい時間って好きです。

鼻の穴と夜景

夜景が綺麗だったので自撮り。気分を害された方すみません。あ、ちなみに当ブログは自分が写っている画像が多いですが、何も自分大好き人間ではないですから〜。まぁブログをやっている時点で否定はできないですが・・・。自撮りが多い理由は独りだからっていうのと景色ばっかじゃ面白くないからってことですかね。「お前が写っても何も面白くないんじゃ」と言われればそれまでですが(汗)温かい目で見てあげてくださいナ。

鉄拐山

ここからの下りで道を間違えてしまいました。おもいっきり高倉台は左って書いてますね。多分右の方へ降りて行ってしまいました。暗いとミスコースが多くなるので気をつけなければなりません。

18:48(00:38経過)
おらが茶屋を通過


当たり前ですがここまで誰にも会いません。そういえば今まで何度もここを通過してきましたが、この茶屋に入ったことがありません。いつか彼女とゆっくり茶屋でおいしいものを食べながら語らい合うことができる日がくるのでしょうか?!しかし、ここで俺が喋れることは六甲全山縦走についてだと思います(汗)六甲全山縦走についてぜひお話しを聞きたいという女子諸君!!連絡を待っています(笑)

高倉台と栂尾山を望む

おらが茶屋から高倉台団地へと降りる階段から撮った写真です。まさに今からあの山を越えていきます。綺麗ですねー!まさにCity Trail!!人工物があるからこそ山の良さが引き立ちます。いつも思うことですが、六甲山系は人間と自然が一体化している不思議な山です。


実は独りなんですがあまりに長い山行となるので、jognoteに近況を随時アップしていました。いつもコメントをくれる方々が、「またafoがなんかやってるなぁ。しゃーねー、付き合ってやるか!」と優しくもコメントして頂けました。たかがSNSかもしれませんが、後半jognoteにどれほど助けられたことか。その話はまた後で。

栂尾山

横尾山

この日は風が強かった。風がなければそこまで寒くないのですが、風を浴びると一気に体感温度が下がります。まだこの時は体も元気で身も心もHOTHOT!!な状態ですので寒さは全く苦になりませんでしたが。事実半パン半袖です。

19:20(01:10経過)
須磨アルプス(馬の背)を通過

月明かりで明るい

少しでも道を踏み外せば奈落の底へ

この日は月明かりが明るくて深夜になっても真っ暗というよりも青みがかかった夜空でした。雲が多くて星はあまり見えませんでした。しかしいくら月明かりがあるとはいえ、須磨アルプスを真っ暗の中進むのはなかなか怖いですね。ここで落ちたらおそらく誰にも発見されないでしょう。いつもより慎重になりました。

目が怖い・・・

横尾市街地へ出るとコンビニ(確かローソン)があります。ここでおにぎり3個と大福、まるごとバナナを購入。このまるごとバナナがめちゃくちゃうまい!ジェルのようにするする喉に通ります。調べたらなんと430kcalもあるんですね(汗)

20:14(02:04経過)
高取山山頂の神社を通過

高取山

やはり前半無理をしていない分、高取山への登りもさほど疲れませんでした。また右膝の違和感があったので、下りはかっ飛ばさずにできるだけスローペースを心がけました。これが後に功を奏します。高取山から下山した丸山市街地は結構な急斜面があり、舗装路なので今までできる限り走っていましたが、今回は急斜面になるところは歩いて登りました。今の自分の実力ではこういうところは歩かないと後で痛い目にあいます。

20:47(02:37経過)
鵯越駅を通過

鵯越駅

ここから菊水山までの道のりは怖いです。特に夜。怖いっていうのは霊的な意味で。もちろん霊感なんて持ち合わせてないですが、この区間はどうもじめじめしていて不気味な空気感をいつも感じてしまいます。昼間でも感じるのですから何かあるのかも?!(ヒエェェ)
ちなみになぜか途中でロストしてしまって変なところに出てしまっ時には背筋をぞわぞわさせながら走りました。

21:30(03:20経過)
菊水山山頂を通過

おもいっきりピンボケw

ちなみに前回ロングをした時は菊水山山頂を2時間50分で通過しています。30分遅いことになります。しかしトータルで見た時には今の自分にはこれが正解。

天王吊橋を越えて

鍋蓋山山頂へ

22:26(04:16経過)
市ヶ原を通過

怖いものが映ったらどうしようかと
ビビりながらシャッターを切る

大龍寺からの舗装路下りも足に負担をかけないよう歩幅を狭くして下る。市ヶ原の自販機でアミノバリューを購入。190円するが背に腹はかえられない。さて、ここからは六甲全縦のメインイベントと行っても過言ではない摩耶山への登り。その名も天狗道。ベビースターラーメンを食べながら黙々と登る。うん。いつもより抑えてるので疲労感はない。

23:25(05:15経過)
摩耶山(掬星台)を通過


前回のロングでは天狗道を55分(いずれも市ヶ原での補給時間も含む)で通過。そして今回の所要時間は59分。前回は早足だったことを考えると、ほとんど大差がない。超ロングトレイルになると前半抑えめに行った方が結果的に後半に巻き返すことができるいい例だ。そしてこの後、これを身をもって体感することになる。

それにしても深夜の掬星台はカップルの巣窟と化している。登山者なんて誰もいない。真っ暗のなか二人組の人影がのそのそと動いている。

世のトレイルランナーよ!掬星台がカポーで占拠されているゾ!これでいいのか?!(笑)

極楽茶屋にて

丁字ヶ辻や六甲ガーデンテラスを順調に越えて、極楽茶屋へ。全縦する時にはここに自販機で必ず購入するものがある。それは・・・

こてんぐ おでん缶!!
なんと320円!!高い!!高すぎる!!

しかぁし!ここで夜景を見ながらこいつを食べる時間はプライスレス(笑)汁を飲みながらおにぎりがまた美味い。冷えた身体が一気にHOTHOT!!

3/20(Sun)
1:09(06:59経過)
六甲最高峰近くを通過

少し霞がかっていたのが残念

今回は六甲最高峰は寄らず。理由は最高峰方向から若者のはしゃぎ声が聞こえてきたから(笑)行っても良かったんですがこんな夜中にガチランナーが現れたら向こうも怖いでしょう。絡まれたらどうしようと思ったことは秘密(笑)それに今回はロングトレイルが趣旨なのでピークハントしなくても構わない・・・よね??

2:58(08:48経過)
宝塚へ

やっぱりここに着くと疲労感が襲う

東六甲縦走路を快調に下って宝塚へ。ここの途中で反対側から登ってくるナイトトレイルする方と何組も遭遇。終電で宝塚駅を出発して全山縦走をして朝に帰るという方が多いのかもしれません。

今回はゆっくり目に走ったとはいえ宝塚にたどり着くと疲労感が襲ってきました。おそらく東六甲縦走路の長い下りと塩尾寺からの激下りで足がやられるんでしょう。強風による寒さも加わり耳元で悪魔が囁きます。

もうここで終わっちゃってもいいんじゃない?

jognoteを見るとコメントをくれている方がいる!寒いという理由だけでここでやめたらほんまもんの大バカや!!(自分の気持ちの弱さにはうんざりします)なんとか悪魔を封じ込めるが、寒さだけはどうしようもない。とりあえず広場のベンチで横になる。しかしやっぱり・・・

寒い!!

とりあえず持ってきた防寒着を全て着込むがやっぱり寒い!!10分ほど寝るつもりが全く寝れませんでした(涙)

ちょ、待てよ。この寒さをしのげる場所・・・。

ワハハハハ!!あったぞ!!

となるとアソコしかありません。


今回は六甲全山縦走まで!次回更新を乞うご期待♪
後編へと続く・・・

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