2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

単独ロング走 〜100kmウルトラへ向けて〜

単独ロング走 〜100kmウルトラマラソンへ向けて〜


【概要】

《日程》
2015.8.16(Sun)

《コース》
61.58km
6時間56分55秒(avg.6'45/km) ※全ての行動時間含む
累積上昇高度 1756m
累積下降高度 1740m
(Epson SF-710にて測定)

亀の湯−なかもず=西高野街道=あまの街道=金剛寺=滝畑ダム=岩湧の森
(※「=」は往復)


《駐車地点》
亀の湯 土日は朝7時から営業しています

《温泉》

【まえがき】

ウルトラマラソンの季節が近づいてきました!といっても、ウルトラは年中どこかで行われているので季節なんてものがあるのかは分かりません。「自分にとって」という言葉を付け加えた方がいいかもしれません。8月の終わりから10月にかけてはロード・トレイルを含めてビックレースが「個人的に」続きます。

・10/10-11 OSJ KOUMI100 

うーん、我ながらアフォですね(笑)
ほぼ毎週のようにロングのビックレースがあります。自分でも何がしたいのか全くわかりません。ただただ出たい大会にエントリーしたらこんなスケジュールになってしまいました。

確かに今まで山トコや練習会、個人企画で長距離の坂だらけコースは走ってきましたが、タイムや順位を狙うようなレースとしてのウルトラマラソンの練習はほとんどしていないのが実状です。旅ランや遊び感覚でいつも長距離を走っているので、休憩する時は座りこんだり、寄り道をしたり、歩いたりが多く、「できる限り足を止めずに走り続ける」という練習はしてきませんでした。(例外として、勝手に『大峰早駈』単独走はトレイルレースを照準にした追い込めた企画だったと思います。)

やはり大好きなウルトラやトレイルの世界に足を踏み入れた以上、そこで何かしらの結果や成績というものを求めたいという気持ちは強くあります。しかし現状ではそのための練習はほとんどしていません。そこで、お盆最終日にウルトラマラソンへ向けて、ロングの単独走をしてみようと思い立ったわけです。

場所はどこにしよう。ちょうど亀の湯のチケットが2枚手元にあり、有効期限が8月末まで。ここで使わなければただの紙切れになってしまいそうなので、亀の湯をゴールにしたコースを考えました。しかし、亀の湯周辺は平地が多く坂がありません。個人的に坂だらけのウルトラマラソンしかエントリーしていないので、坂は絶対条件です。どないしよう。だんだん考えるのがめんどくさくなり、「もう坂だらけの場所まで行って往復して戻ってこればええやん!」という何とも投げやりな考えで亀の湯(三国ヶ丘)〜天見駅の往復をコース設定しました。距離は60kmで十分。時間は坂、暑さ、補給時間を考慮して、avg.6'30/km以内(全ての行動時間を含む)、時間にしておよそ6時間半以内で戻ってくることに設定。

※今回は写真がほとんどなく文字ばかりです。要注意(笑)

【当日】

《スタートまで》
本当はウルトラと同じく早朝(4:00頃)スタートにしたかったのですが、亀の湯が開くのが7:00なのでスタート時刻は遅らせました。

・・・・

言い訳がましいですね。白状すると8時に起きました(爆)お盆に遊びすぎた疲労が溜まっていたのか爆睡。更に白状すると目覚ましもかけませんでした。実は威勢良くロング走の計画を立てたものの、前日は眠すぎて全く何の用意もしないまま寝ていました。朝起きた時、「もうやめちゃおっか」と一瞬悪魔の囁きが脳内にこだまします。そういう時はコレ。

朝飯にカレーを無理矢理食べる

これでほとんどの人が走りたくなる、いや、走らざるをえなくなります。

テンション上げるにはどうすればいいか?
カレーを口に放り込みながらYouTubeのトレイルレースの動画を見るのです。

2015 transvucania ultra maraton


いつの間にやら用意をして、着替えて、自作ジェルを作っていました(笑)
結局家を出たのは10時頃、亀の湯に駐車したのが10:30時頃です。



《亀の湯(三国ヶ丘)〜なかもず駅〜西高野街道〜天野街道〜天野山金剛寺》

10:37(00:00経過)
亀の湯(0km地点)を出発

すでに日が昇っていていきなり汗が吹き出ますが、ペースは一定を意識。シューズはここ最近ずっと履いてるNBのminimus MT20。こいつはトレイルモデルだが1年で完全に履きつぶしてるので最近はロード用に使ってます。

新品時

このシューズはなんていうか・・・「走る」ってことをすごく意識させてくれる。地面との対話をしながら走れるというか・・・。うーん。これより薄いシューズ(NBのMR00やメレル)を履いたり裸足ラン(少しだけ)もしたことはあるけど、地面とはこいつが一番対話できる気がする。トレイルも走れるしロードも長距離に対応できる。なんていうかどんなときでも頼りになる相棒みたいなやつ。でも無茶な走り方をすれば足に何らかのダメージが。ツンデレやね。

「相棒」と一歩一歩を確かめながら走ってるうちに、いつの間にやら、なかもず駅を過ぎて西高野街道を走っていました。



なかもず駅から西高野街道に入って、岩室の交差点から天野街道へ入って行きます。このコースだと西高野街道は7~8km走ることになります。これまで何度も走ったことがあるので、道に迷う心配はなくスムーズに走れました。また信号もほとんどないので非常に走りやすいですね。時折古い町並みが現れたり、ゆったり登りが続く感じのコースになっているのでウルトラっぽいです。ただ何度も走った事があるコースなのでイマイチ新鮮味がなく心底楽しめなかったのも事実です。

11:27頃(00:50経過)
岩室(約8.5km地点)を通過し天野街道へ

普段の練習会なら岩室のコンビニ(ファミマ)で必ず補給をしてアイスを食ったりするのですが、今回はウルトラを想定しての練習なので必要最低限の補給しかせず休憩は無しです。まだ8.5km地点。ここは素通りして、天野街道へ突入します。


天野街道は岩室の交差点から天野山金剛寺まで続いてる約10kmほどの街道で、一部未舗装路を走ることができます。またコース中、信号がひとつもない(注意の必要が有る道路の横断はあります)のでランナーやウォーキングをされている方が多く、気持ちよく挨拶をしながら走れます。自販機やトイレもコース中にあるので安心ですね。

ここも練習会で何度も走ったコースで新鮮味がありませんが、今回は違いました。ウルトラを想定して走っているせいか、いつもと違う感覚で走る事ができます。先ほどの西高野街道とは一変し、緑の多い未舗装路や里山のような風景が広がります。まさしくウルトラ。テンションが上がりますが無理せず一定ペースを維持。といいつつも、キロ6分を切るペースを何度も叩き出してしまいました。ここまで平均キロ6分前後。

天野金剛寺へ行くには最後に3つのルートがあります
街道コース・・・正規ルート。町並みの中を走れます。
展望コース・・・広い車道のコース。景色がよく全体を見渡せます。
坂コース・・・アップダウンのあるコース。坂好きなら即選択。

下里総合運動場を過ぎると・・・

坂コースは左の橋を渡ります

全体像

少しわかりにくいですが、許してやったらどうや(吉本新喜劇風w)
もちろん坂コースを選択!!結構キツい登り坂もあるので楽しめますよ♪

12:25頃(01:48経過)
天野山金剛寺(約18km地点)に到着!!

ここにはトイレや自販機があります。さすがに暑いのでトイレへ行って頭から水をかぶりました。スッキリ♪水分はまだ残っているので補給はこの先にある滝畑まで大丈夫そうです。トイレから出るとすぐに金剛寺の大門をくぐって滝畑へ向かいました。



《天野山金剛寺〜滝畑ダム〜林道〜岩湧の森(キャンプ場トイレ)》

正直名残惜しかったです。ここで休憩しなかった事は今まで一度たりとも無かったので、なんだか寂しい気分でした。しかし、そんな気持ちもこれから始まる激坂にあっという間にかき消されます。

天野金剛寺から関西サイクルスポーツセンター前まで約3km、標高差約250mの激坂を一気に登ります。ここはさすがにペースは落として走るべきなんですが、いつもの練習会のクセで坂になるとなぜか力が入り過ぎてしまいスタミナを消費。普通なら8分/kmで走っても十分なところを、ついついキロ7分を切るペースで走っていました。ウルトラではこういう走り方は後にダメージがくるので危険ですね。

関西サイクルスポーツセンターまで来るとここからは下りが多くなります。あまりペースを上げすぎないように意識しながら走りました。トンネルを越えると滝畑ダムや岩湧山、槇尾山などが間近に見えてきます。天野街道を走っている時にはあれほど遠くに見えた山容がもう間近に迫っています。これはウルトラの醍醐味ですね!

12:59頃(02:22経過)
滝畑ダムの自販機前(約23km地点)に到着。



トンネルを越えて左に曲がるとすぐに商店があり、そこには自販機があります。ただ、この自販機は商店が開店している時しか開いてません(閉店時は自販機もシャッターで閉じられます)ので注意が必要です。いつ開いてるのかは分かりません。この時は開いていました。ここでフルーツの缶ジュースをがぶ飲みし、お茶を補給しました。

そこから滝畑ダムを右手に、滝畑レイクパークへ向かうコースを走ります。滝畑ダムの東側は車の通行がなく、緑が多いので走るならこちらが気持ちいいですね。時折散歩の方やランナーも見かけました。

天見駅への林道の分岐で左折し、林道へ入って行きます。この滝畑と天見駅をつなぐ林道は平坦な道がほとんどなく個人的に大好きな場所です。登って下って登って下るというようにアップダウンが連続するのもいいところですね。しかし、良いペースでここまで走って来た身としてはこの激登りがものすごく堪えます(汗)全然足が進まず一気にペースダウン。歩きそうにもなりますが、練習と言い聞かせて、とにかく走り続ける。

標高差グラフ

文章にするよりも標高差グラフを見た方が分かりやすいですね。林道分岐から一気に登って下り、そこから鬼のような激坂を登って岩湧寺へ向かいます。この鬼坂にコテンパンにやられながら、何とか岩湧寺へ到着。時計を見ると標高が約550mほどあります。よくよく考えると前日走った蔵王峠とほぼ同じ標高なんですね・・・。通りでしんどい訳だ・・・。

本当は天見駅まで行って往復するつもりでしたが、天見駅まで降りてしまうとどうなるか・・・。往復するわけですから、またもや岩湧寺への激登りを登らなくてはなりません。そしてすでに距離は30km近く達している。天見駅まで行くと往復で70kmになる。どうする・・・オレ・・・。

ポクポクチーーン

引き返そう(爆)

練習なのでムリは禁物。60kmの予定やったし。暑いし。・・・。
白状します。甘えました(笑)

といっても汗だらけで熱中症の危険もあるので水を浴びるためトイレを探す。トイレを探してガンガン下る。無い。ガンガン下る。確かこの先に。ガンガン下る・・・。

あった!!

13:47頃(03:10経過)
岩湧の森キャンプ場トイレ(約29.5km地点)に到着

岩湧の森にあるキャンプ場のトイレで、ファミリーキャンプ客を尻目に汗まみれのおっさんが水を浴びまくりました。トイレに行くのに、想像以上に下り過ぎてました。ってことで、ここで引き返したので、またもや岩湧寺へ一気に登り返すことになります(アフォ)

林道の鬼登りで大苦戦してしまったせいか平均ペースがこの時点で6'30/kmまで落ち込んでしまいました。

予想外です(某通信会社CM風)



《岩湧の森(キャンプ場トイレ)〜林道〜滝畑茶屋〜天野山金剛寺》

さぁここからは来たルートを折り返します。先ほどの激登り区間は激下り区間へと変わります。足にダメージが残らないようできるだけ歩幅を小さくしながら回転数をあげて走ります。

まぁここからは下りが多くなるし、avg.6'30/kmは切れるっしょ

と高を括っておりました。しかし長距離走。何が起こるか分かりません。

林道を走っている時にマウンテンバイクに乗った3人組が向かいからやってきました。ガチの雰囲気ではなく初心者風。しかし激坂にも関わらず足を地面につけることなく懸命にこいでいます。この姿になぜかものすごく感動し、頑張ろう!と思えました。

さて林道を快調に飛ばして滝畑ダムへ。ここからは来た道を戻るのではなく、自販機でお目当てのものを買うべく滝畑茶屋へ向かいます。お盆最終日にも関わらず天気がいいので、滝畑はキャンプ&BBQ客でごった返していました。肉の焼けるいい匂いがただよってきます・・・。が、こちらはジェルをチューチュー吸うのみ。

14:29頃(03:52経過)
滝畑茶屋(約35.8km地点)に到着!

早速お目当てのものを買いに自販機へ。

なぁぁぁああああにぃぃぃいぃいいいい!!!!
やっちまったなぁぁあああ!!!

好きだったのになぁ

コーラが売り切れ。茶屋のおばちゃんに聞いてもやっぱり売り切れ。
BBQ客に根こそぎもってかれました。炭酸は他にもありましたが、どうしてもコーラじゃなきゃダメよダメよダメなのよ(島田一ノ介)

ってことで茶屋は素通りし、滝畑ダム入口にあった自販機を目指します。あそこなら確かコーラがあったはず。一縷の望みにかけます。

今度は先ほどとはコースを変えて滝畑ダムの西側の車道コースを走ります。もう頭の中はコーラのことしか考えられません。プシュ!ゴクゴクゴクゴク!カァァアアアアア!!!ずっとこのことばかり考えてました(笑)

14:47頃(04:10経過)
滝畑ダムの自販機前(約38.5km地点)に戻ってきました。

コーラを発見!しかも赤コーラ!!見つけた時には独り歓喜の声を上げる。その飲みっぷりについてはここでは省略します。先を急ぎましょう。

さぁここからは残り約22kmを走るだけです。ハーフマラソンと1本と考えれば楽です。しかもキロ6分ほどのペースでいいんです。この時点でavg.6'32/km。目標が6'30以内なので少しペースを上げる必要があります。

しかしそう簡単にはいきませんでした。滝畑ダムから関西サイクルスポーツセンターへは結構な登りが続きます。そして天野山金剛寺への激下りも足の疲労からか全くペースがあがりません。

15:19頃(04:12経過)
天野山金剛寺(約43.2km地点)に到着します。

フルを少し越えた程度ですが、想像以上の疲労感がありました。暑さと坂にやられてしまったのか、気力まで少しずつ奪われて行きました。トイレでとにかく水を浴びます。ペースは落ちても、最初に決めたルール通り、休憩はせずに金剛寺をあとにしました。



《天野山金剛寺〜天野街道〜西高野街道〜ロスト〜310号線〜なかもず駅》

行きは坂コースを選択しましたが、帰りは無難に正規ルートの街道コースを選択。何人かのランナーとすれ違いました。

天野街道へ入っても思うようにペースがあがりません。むしろ体感的にはキロ6ちょっとで走っているつもりでも実際はキロ7分を越えるようなペースで走っていました。ここからは自販機で水を購入することが多くなります。頭にかけたり飲んだりしていましたが軽く熱中症になっていたのかもしれません。

16:28頃(05:51経過)
岩室の交差点(約52.8km地点)を通過

この時点でavg.6'40/km。目標にしていた6'30切りは絶望的になりました。もうムリはせずとにかくあまりにも遅くならないようペースは維持しながら完走することを目標に再設定しました。

残すは西高野街道のみ。7〜8kmほどです。ダッシュすれば間に合うのでは?!と一瞬考えましたがもちろんそんな元気もありません。とにかく前へ進むのみです。残りの距離が減ったことで天野街道よりは良いペースで走れていました。が・・・

あれ?
こんなとこ走ったっけ??

ぼーっとしていたのかなぜか正規のルートから外れてしまい、全然見覚えのない道に迷い込んでしまいました。1本道のはずが途中で道がなくなってしまいました。

ロストです(涙)

ここにきてのロストは精神的にダメージがでかい!途中で犬の散歩をしている方に道を聞いて何とか戻れましたが、もうすでに気力が尽きていました。。


310号線を走りなかもずを目指します。途中でGPSが60kmを超えたことを示していたので、なかもず駅をゴールとします。コンビニでガリガリ君を食べることに目標を切り替えました。

そして
17:34(06:55経過)
なかもず駅(61.5km地点)でフィニッシュ!!

61.58km
6時間56分55秒(avg.6'45/km) ※全ての行動時間含む
累積上昇高度 1756m
累積下降高度 1740m
(Epson SF-710にて測定)

ガリガリ君を食べながら亀の湯まで1.5kmほどを歩いて戻りました。

【あとがき】

100kmのウルトラマラソンへ向けて走った今回の練習。目標としていたavg.6'30/km以内では走る事ができませんでした。結果はavg.6'45/km。やはり暑さや坂に完全に負けてしまいました。そしてタイムが遅くなるに連れて気力まで低下してしまい、精神的な弱さも浮き彫りになりました。独りとはいえこのような走り方ではウルトラでタイムや順位を狙うということはムリです。今回は60km超でしたが実際は100kmもあります。後半のモチベーションをどう保つか。これが課題となりそうです。

とはいえウルトラを想定した「休憩無しでひたすら走り続ける」ということは目標通り実践できた事は大きな収穫です。なかなか集団で走るとこういった練習はできないので、独りでしかこういった練習はできません。そう言う意味では今回得たものも大きかったはずです。

さて、いよいよ明後日にせまったOSJ木曽グレートトラバース。OSJとしては初のオールロードの100kmウルトラマラソンだと思います。しかも第1回大会。全く想像がつきません。分かってる事はコース図と標高差グラフ。

木曽グレートトラバース 標高差グラフ

さすがOSJの考えることは違います。なんちゅう激坂や(笑)これはトレラン大会の標高差グラフではありません。ロードでこれほどの高低差がある100kmウルトラのコースなんて他にあるのかな・・・。また開催時期も考えると、丹後や村岡よりも厳しいんちゃうの・・・コレ。

まぁこんな事書きながらもワクワクしまくってるんですが(笑)当日は天候が雨っぽいですね。雨なら気温が下がって走りやすくなりそうですが、個人的にはカンカンに晴れて欲しい(笑)そして思いっきり痛い目に合いたい(笑)

いついかなるときでも楽しんで走る「ひゃっほいランニング」を木曽グレートトラバースでも実践したいですネ!!またレポ書きます〜〜ほな!!

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