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ダイトレ116K(二上山=和泉葛城山往復) ③レポ復路編(完結)
<<①結果概要
<<②レポ往路編
ダイトレマニアの皆さんお待たせしました!
いよいよ完結編です。地味な記事になること必至ですがゆっくりしていって下さいませ〜(´∀`)
【レポ復路編】
▶︎▶︎和泉葛城山 → FINISH 約58km↑4300m
km | 時刻 | 経過時間 | |
和泉葛城山 | 57.6 | 06/22 18:44 | 9:59:00 |
ここまで10時間。予定では折り返し地点となる和泉葛城山まで11時間ほどを考えていたので1時間早い到着となった。約58km累積標高5100mの道のり。想像以上の疲労感があり思わず地べたに座り込んだ。小さな虫が身体中にまとわりついてくる。100円のミニドーナツ(10個くらい入ったやつ)をもしゃもしゃ食べながらこう呟いた。
和泉葛城山。やっとこさ着いた。ここで折り返しかー(涙) pic.twitter.com/mxNMPBww6d— ひゃっほい太郎 (@hyahhoirunning) June 22, 2019
すぐに反応があり、アラタク氏からはコメントまで頂けた(いつもありがとうございます)。自分の行動を見てくれている人がいる。単なるSNS上のやりとりに過ぎないかもしれないが元気づけられたことは確かだ。経験上ロングになればなるほどそのありがたみは大きくなる。
滞在時間は10分ほどだろうか。シューズに溜まった泥やら砂を払い靴紐を結び直して再出発した。
やることは簡単なことだ。今来た道をただただ引き返せばいい。
登りだったところは下りに変わり、下った道は登りへと変貌する。
ただそれだけのこと。
鍋谷峠まで一気に駆け下りたあたりでヘッドライトとサブライトを点灯させる。いよいよ夜パートへ突入となる。これまで何度も経験したことだが、視界が暗くなり始めると確実にメンタルに影響が及ぶ。それはマイナスにもプラスにも働く。どう転ぶかはその時になってみなければ分からない。
km | 時刻 | 経過時間 | |
三国山 | 64.8 | 06/22 20:00 | 11:15:00 |
何とか三国山を登りきり(きつかった)、林道のような所を走っていると、左手に街の灯りがチラチラと見え始めた。もちろんこんな所では誰にも会わない。全くの独りだ。
今、純粋に山と向き合っている
そんな感覚を覚えた。大会でもない。トレーニングでもない。ただ山の中を走っているだけ。この感覚が物凄く心地良い。フィジカル的にもメンタル的にも身体を追い込んだ時にしか現れないこの感覚。決して楽な状態なんかではない。でも心地良い。言うなれば頭と身体が分離したような感じだろうか。ものすごく客観的だけれども、ものすごくリアリティがある。
km | 時刻 | 経過時間 | |
滝畑 | 73.3 | 06/22 21:18 | 12:33:00 |
5時間半ぶりの滝畑ダム。あたりはすっかり暗くなり茶屋もシャッターは降ろされ自販機もなくなっている。何とか水はもっているものの失速すれば確実に2Lでは足りなかっただろう。すぐに山の中へ入り黙々と容赦ない急登を消化していく。
湧き水で喉の渇きを潤す |
くそっ...走れない... |
岩湧山より大阪を望む ガスっていた |
km | 時刻 | 経過時間 | |
紀見峠 | 84.6 | 06/22 23:53 | 15:08:00 |
紀見峠へ着いた頃にはヘロヘロになっていた。平地でもノロノロと歩いてしまう始末。ここまでくれば残り32kmほどだが全然力が入らない。目標としていた復路13時間以内をクリアするには残り8時間。普通に考えれば楽勝なんだが如何せんこの状態だ。。
紀見峠 |
アカン...眠い...
アフォみたいに続く階段を登りきり、行者杉手前で恐れていた睡魔が襲ってきた。思わずベンチで横になる。
...
...
さっむ!!
20分ほどだろうか。深淵の中に引きずり込まれるように眠っていた。いや眠っていたのかどうかさえも分からない。とにかく気づいた時には20分という時間が過ぎていたのだ。濡れた身体で夜風に当たっていたせいか寒さが全身を襲う。アンダーにファイントラック、腕にアームカバーを装着して再スタート。アカン。足が終わっている。ちょっと走ってもすぐに歩いてしまう。何やってんだてめーは。
いや、逆に、蜘蛛の巣と化してます— ひゃっほい太郎 (@hyahhoirunning) June 22, 2019
そう言えば、滝畑以降、日が落ちてから縦横無尽に張り巡らされた蜘蛛の巣で精神的にだいぶやられた。最初は棒をもって除去し続けていたが、途中からどうでも良くなって全身で蜘蛛の巣に突撃し続けた。
メリメリ
うわ!気持ちわるっ!!
ひどい箇所では こんな蜘蛛の巣があちらこちらに... |
km | 時刻 | 経過時間 | |
金剛山 | 96.7 | 06/23 3:46 | 19:01:00 |
結局、紀見峠から金剛山まで4時間もかかってしまった。ちはや園地の自販機(ここは24時間開いている)でホットコーシー、ホットココアをたて続けに飲みながら呟いてみる。
山中温泉そろそろスタートかなー— ひゃっほい太郎 (@hyahhoirunning) June 22, 2019
応援してまっす pic.twitter.com/yAeuRC9zxQ
そう。あと数分後には山中温泉トレイルレースがスタートする。昨年出場したキツい大会だ。今年は悩んだ末に見送った。さて、自分も頑張らなくては...
とにかく水越峠までは下りだ。下りなら足は動く。それにもうすぐ夜が明けるではないか。そう思うと少しずつ元気が戻ってきた。
すると、前方から3つのヘッドライトの灯りが見えてきた。おぉナイトでやってる方がいるんやぁと思いながら近づくと声をかけられた。
??「ひゃっほいさん!!」
ん?ヘッドライトの灯りが眩しくて顔が良く見えない。
どなたっすか??
あ!!
バンプキンさんやないっすか!! |
何とナイトでダイトレフル(屯鶴峯〜槇尾山)をお仲間とされているらしい。まさかこんな真夜中に山の中で誰かにお会いできるなんて思ってもみなかったのでめちゃめちゃ驚いた。バンプキンさんは比叡山50Kにも出ている猛者だが今年はイマイチ不調らしい。このダイトレフルで調子を上げていきたいそうだ。
水越峠まで降りてきた頃には辺りは明るくなり始めていた。早朝登山をされている方とも何人もすれ違う。朝だ。また一日が始まる。山を一晩中走り続けて朝を迎えるという贅沢。こればかりは何ものにも代え難い。
しかし、葛城山の急登でそんな悠長なことは言ってられなくなる。顔を上げると嫌になる程の急勾配がうねうねと続いている。こういう時は先を見ない方がいい。とにかく一歩ずつ。一歩ずつ。あぁ...まだあんのかよ...(←言うてるそばから先を見てしまった)
いつもの場所から |
km | 時刻 | 経過時間 | |
葛城山 | 103.6 | 06/23 5:25 | 20:40:00 |
葛城山の自販機(ここも24時間)でモーニングコーヒーでも飲もうかと"あったか〜い"を期待するも無い!残っていたカステラをモソモソと食べながら最後の区間に備える。ここまでくればゴールは見えたようなもの。
歩きを入れながらも淡々と走る。ペースは明らかに遅くなっているが、動き続けていれば確実にゴールは近づく。岩橋山、平石峠、竹内峠と20時間近く前に通った場所を逆走していく。
二上山付近になるとハイカーの方で賑わい始めた。おはようございます!朝の挨拶が気持ちいい。山の中なのに急に都会に出てきた田舎者の気分になるから不思議だ。
km | 時刻 | 経過時間 | |
二上山(雄岳) | 114.5 | 06/23 7:31 | 22:46:00 |
二上山(雄岳)山頂 あとは下るだけ!! |
さすがに23時間切りは厳しくなったので最後の最後で怪我しないよう慎重に下る。もちろん登ってくる方に道を譲りながら。
よっしゃ!
二上神社まで降りてくると思わず声をあげた。500mほどの細い路地を走りながらウイニングラン。完走したことよりも、自分があの時に計画したことが本当に実現したことが純粋に嬉しかった。誰に強制されたわけじゃない。誰かに用意されたものでもない。やらなければ実現しなかっただろうし、途中で諦めていれば実現していたなかっただろう。もちろん実現したところで意味も意義もない。何にもない。でも、いや、だからこそ最高の瞬間なのかもしれない。ただ、これだけは言える。
アフォみたいにキツかったわ\(^^)/
FINISH!!
ダイトレ116K
(二上山=和泉葛城山往復)
116.9km
↑9424m
23時間11分08秒
往路 9時間59分
復路 13時間12分
無事帰還!— ひゃっほい太郎 (@hyahhoirunning) June 22, 2019
ダイトレ115k
二上山=和泉葛城山往復
↑9200
23:10くらい
詳細はまた後で
二度とやりたくないヤバいコースやった😱寝ながらの応援あざっした! pic.twitter.com/KF9aYYBgmP
最後まで読んで頂きありがとうございます。
実はこの往復走ですが、ある計画のための偵察も兼ねてました。どれくらいきついのか。そしてほんまに実現可能なのか。
それは...
ウルトラダイトレ往復
いわゆる"屯鶴峯〜みさき公園"の往復
これをワンデイ(宿泊なし)でやりきってみてぇ〜わ〜
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