2017 長崎橘湾岸スーパーマラニック273 春のステージ《L部門》その④ 〜レースレポート・前編〜
その① 〜結果報告〜
その② 〜大会概要〜
その③ 〜まえがき〜
からのつづきです。
お待たせしました！
今回からレースレポをお届けです♪
【レースレポート・前編】
ぼかァ長崎が好きだでェ〜〜！！
何度レース中にこう叫んだだろう。実際に声に出してみると身体の奥底から沸き起こる"ふるえ"が全身に伝わって不思議な力を引き出してくれる。ランナー(アーリースタートの方も含め)を全員抜いてしまったのでもう前を走る人は誰もいない。さぁここから。どこまでペースを維持し続けられるだろうか。冷たい小雨を顔面に受けながら暗闇の登り坂を走り続けた・・・
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▶︎▶︎スタート直前
photo by のり天ちゃん
100kmウルトラ日本代表の望月選手と♪
photo by のり天ちゃん
吉本さん(横田兄貴のお知り合い)と♪
▶︎▶︎START → 45km
《水辺の森公園(0)〜稲佐山CP(7)〜あぐりの丘CP(25)〜女神大橋(45)》
14:00 (00:00経過)
0km地点
水辺の森公園をスタート
例年通りゆる〜い感じの雰囲気でスタート。ただ今年はDEJIMA博というイベントが水辺の森公園で開催されているようでものすごい人！人！人！！走れるわけもなくほぼ歩きながら出島ワーフ付近を前のランナーについていく。
今から登る稲佐山
信号でひっかかる
youmeタウンの商業施設を超えたあたりからようやく人混みから解放され走り出す。流石に3回目ともなればなんとなくコースは把握してるので飛び出してみるが、
ゴホゲふぉゴフォッ
あぁやっぱダメか...
まだ1kmしか走ってないのにこんな状況であと173kmも走れんかいな...
一気に不安だけが襲ってきた。仕方がないので前のランナーの背後をゆったりとついていく。
稲佐橋を渡ると信号待ちで後ろのランナーと合流。信号が青に変わるもどうやらがっつり飛ばすというランナーはいなさそう。ゆるゆると走ってもよかったけど(というか、体調から考えてそうすべきなんやろうけど)、迫り来る激坂を目の前にすると足が自然と反応してしまい、気づけば先頭をガンガン走ってました(笑)
一度ペースをあげてしまったらもう戻せない。暑さで汗が吹き出す。なんだろう。単なる気温の暑さだけじゃなく身体の内側から発する熱を感じる。明らかに変な感じで意識がボォっとし始めた。しかも呼吸すると古びた配管のように気管がゼェゼェと音を立てる。そして何度も咳き込む。ゲホゲホ。あかん。こりゃもう無理やな。
もう稲佐山で終わってもええわ！！
本気でそう思いながら登って行く。標高333mの稲佐山。斜度がきつくなるに比例して汗が尋常じゃないくらい出てくる。びちゃびちゃぽとぽと。頭からも背中からも。そしてザックからも。ん？ザックから？！ボタボタボタ・・・何ちゅう量や！これは汗とちゃいまっせ！！よく見ると、
ソフトフラスク穴あいてルゥゥ〜〜！！
※後で何の写真かわかります笑
なんと250mlだけ入れてたソフトフラスクの水が全て消失。急いでチュウチュウ吸ってみるも雀の涙ほどしか残ってない。あかん。水もなくなったし、汗も半端ないし、咳き込むし、嫌な発熱感あるし、もう終わりや！終わりや！！と叫びながら稲佐山展望台へ。
14:41頃 (00:41経過)
avg.5'51/km
7km地点
稲佐山CPを通過
写真は2015年大会
稲佐山の下りの公衆便所で水を浴びる。スペアで持っていたソフトフラスクに水を補給(ソフトフラスクをもう一個もっていてほんまに助かった！)。あぁ生き返る。そのまま風を浴びながらボケェっと下ってると身体が嘘みたいに元気になってきた。しかも咳き込みもだいぶマシになった。もしかしたら大量の汗で身体の中にある毒素的なものが全て排出されたのかも。一気に身体が軽くなってスイスイ走れるようになった。
こうなったら行けるところまで行ってみようか！
そう気持ちを切り替えて淡々と走り続ける。あぐりの丘までの市街地は迷いそうで不安だったが今年は分岐では必ずといっていいほど矢印が路面に書かれているので地図を出さずに走れた。
そのまま電車通を北上する。気温は高い上、日差しをまともに受けているので汗がマグマのごとく噴き出る。冷やさないとマジでヤバイ。水を求めて目についたコンビニに駆け込んだ。水をレジへ持っていくもちょうど客のおっさんに阻まれる。こんな時に限ってこのおっさんの全ての行動が遅い。小銭入れをごそごそ。はよせーい！！と叫びそうになるも、こればっかりはおっさんに罪はない。ふう。ようやく終わった！と思った瞬間だった…
おっさん「領収書たのむわー」
はぁぁぁ？？！！
おにぎりとお茶だけやろがぁぁあい
思わず声が漏れた。ようやくレジが開くとEdyでシャリーン。一瞬で会計終了。小江戸大江戸以来電子マネーを利用しているがこれは超ウルトラ必須アイテム。ただ前のおっさんの会計が遅ければ何の意味もないけど・・・
※自分が焦ってただけでおっさんは何も悪くありません
これだけのロスタイムをしても後ろを走るランナーの姿は一向に見えない。さすがに序盤からキロ5前後で走るアフォはいないようだ。とにもかくにも冷たい水を身体中にぶっかけて冷やす。ちょー気持ちいい。
あぐりの丘への登りに差し掛かったあたりで前を走るランナーに追いつき始めた。自分より1時間前にスタートした13:00ランナーだ。13:00スタートはサブテンorサブスリーorそれに匹敵する何かしらのタイトルを持っているランナーなのでおそらく何かしらのトラブルだろう。その表情から暑さでだいぶ参っているように見えた。「先はまだ長いのでお互い頑張りましょう！」そう声をかけながら先行させてもらった。
標高を上げると素晴らしい景色が一望できる。空気が澄んでいるせいか水彩画で書いたような海、山、空がくっきりと見えた。特に木々が作り出す緑のグラデーションが美しく、ここまで様々な種類の緑色があるんだなぁとほんの一瞬だけだが絵描きをする人の気持ちが分かった気がした。
16:10頃 (02:10経過)
avg.5'08/km
25.3km地点
あぐりの丘CPを通過
写真は2015年大会
スタッフの方にゼッケンを確認されると「あんた14:00スタートかいな？！」とめっちゃ驚かれた。やっぱ飛ばしすぎかなぁ。エイドでは味噌汁があったがあまりの暑さのため遠慮する。でも塩分補給は欠かせないので梅干しを2個ゲット。これがめっさ辛い！！(塩分濃度が高いのはありがたい♪) ヒーヒー言いながらエイドを出発した。
ここから式見という漁港の町まで5kmほど下りが続く。目の前に広がる海の青さに圧倒されたことを覚えている。まだ序盤。下りはやりすぎないように自制はしていたが、それでも13:00スタートのランナーを少しずつパスしていく。すると…
photo by フッキー
フッキー「もう来たん？！ちょっと速すぎない？！」
17:00頃。フッキーと別れた後のコンビニでもう一度水を購入。今回はスムーズに買えた。火照りが半端なかったので手足や首など身体中にかけて冷却。俺だけ異常をきたしてるのか？！と一瞬不安になるも、周りのランナーも相当暑さに疲弊している様子。
福田霊園の登りで13:00ランナーの武ちゃんに追いついた。え？どしたんすか？！走力から言ってもっと前を走っていそうだったのでこれには少し驚いた。レース後に話を聞いたところではなかなかエンジンがかからなかったらしい。しかしさすがは九州の雄。こんなところでは終わりません。武ちゃんについてはまた後で。
すると、すぐに13:00ランナーのあの人を発見！全身黄色！！そうです！もうこれだけで誰だかお分かりでしょう。
photo by フッキー
金龍ランナーのピザ男さん！！
可愛らしいひゃっほい(笑)
この時、暑さで相当へばっていたそうです。27時間切りという目標を掲げていらっしゃったのでどうにか頑張って欲しいところ。そんな気持ちを込めてすぐ先の無人エイドでコーラを手酌させてもらいました。結局ピザ男さんは27時間36分でフィニッシュ！目標には届きませんでしたが脱水というトラブルにも負けずに見事完走を果たすところがさすがです！ピザ男さんは何があっても絶対に諦めないし、常に楽しむ心をもつ心身ともに強靭なランナーです。個人的にめちゃ尊敬してます。いつの日か一緒に沖サバを走るのが夢です♪
福田の市街地へ降りて大浜トンネルを抜けると43.5km地点の女神大橋へ。橋を渡る手前の登りを走っていたらランナーに「強いなぁ！」と声をかけてもらえた。気を良くしてエイドを目指す。うどん♪うどん♪と声に出しながら走っていると
ん？！
キュルキュルキュルルルル…
はうあっ！！
病み上がりで走って久しぶりに内臓が揺られたせいか、水で身体を冷やし過ぎたせいか、お腹ピーピーちゃんの感じ(涙)しかも、ガス抜きをしようと思って力んだらピューっと出そうになる！思わずケツを抑える。あっぶねー。※お食事中の方すみません
うどん♪うどん♪
↓↓
トイレ！トイレぇぇぇっ！！(絶叫)
に変わって女神大橋エイドへ到着した。
18:00頃 (04:00経過)
avg.5'20/km
45km地点
女神大橋エイドを通過
今回はここまで。
このエイドで彼女、いや、彼に遭遇します！！
この言い方で当ブログ常連の方はもう誰だかお分かりでしょう(笑)
次回も乞うご期待♪
その⑤へつづく
残り 128km
コメント
「金龍＝長崎の秋273完走者」
って意味です(笑)