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2016 長崎橘湾岸スーパーマラニック273春のステージ
<L部門> その③
その②からの続きです。
悪天候により距離が173km→127kmになり、スタート時刻も13:00→20:00に変更となりました。前回は次なるCPの茂木エイド(71.6km地点)を目指して走っているところまでをお届けしました。確か事件発生というところで終わりましたね。その続きです。
おそらく約65km地点の大崎周辺だったと思います。車も通らない真っ暗闇の中を走っていると、前方に登りも走る速いランナーが見えてきました。アーリースタートの方はこの付近のアップダウンは歩いていたりスピードを落として走っている方がほとんどです。そんな中登りもしっかり走るランナーがいるのは何か変だなぁと思っていました。徐々に近づいていきます。
ん?あの赤帽ランナーは??
もしや・・・
パイセン!!
なんと超速ランナーのパイセンがこんなとこにいるではありませんか!よく見ると足を少しかばって走っています。「大丈夫?」と聞くと、ダイトレでダメージを受けていたところに痛みが出てきたとのこと。かなり痛そうだったので「無理せん方がええで!」と言うと、
「大丈夫っすよ!!りょーさん引っ張って下さい!!」
と一切弱音を吐かない素晴らしい返事が!さすがは超速ランナー。ポジティブの塊みたいな奴です(笑)この精神はほんと学ばなければなりません。逆の立場だったらこんな明るく振る舞えただろうか・・・。自分もペースを落としてしまうと失速してしまう可能性があるので、ハイペースのままパイセンと少しおしゃべり。しかしパイセンは足の痛みがかなり辛そうでそのまま少しずつ離れて行きました。またエイドで会おう!と言ってお別れ。先行する形になりました。
細かなアップダウンを越えていくと、茂木の町へ出てきました。静まり返った民家が安堵感とともに心を落ち着かせてくれます。そんな中、一際明るく電気のついた建物が現れました。
(茂木長崎ハウスぶらぶらエイドCP〜日見公園〜飯盛峠香田エイドCP 23.2km av.6'43/km)
2:33(06:33経過)
71.6km地点
茂木長崎ハウスぶらぶらエイドCP3を通過
茂木エイドです!深夜にも関わらずスタッフやボランティアの皆さんがあたたかい拍手で迎えてくれました。ん?この匂いは??もしや・・・
うみゃぁぁぁぁぁあああ
(フッキー撮影)
カレー!!ついに念願のカレーです。大阪から長崎までコレを食べにきたと言っても過言ではありません。昨年の橘湾の記事を読んで頂いた方ならこの真意が分かってもらえると思います。昨年はいっちーさんとレイトスタート最後尾を走り、カレーエイドに着いた頃にはカレーが全て無くなっていました(涙)残されていたのはバナナ1本のみ(笑)今年は絶対食べるぞ!と意気込んでいましたが、悪天候によるまさかの距離短縮によりカレーエイドのある樺島灯台がカット。あぁまたカレーがぁ〜(涙)と嘆いていたので、この茂木エイドでカレーを見つけた時は飛び上がるほど嬉しかったです♪一年越しのカレーはサイコーでした!!
(カレー事件については2015長崎橘湾その③をぜひご参照下さい)
ここのエイドにはお刺身もありました。醤油で頂きます。うん、うみゃい!ビールを1本勧められますがさすがにここで飲んでしまうと終了してしまう可能性があるので、丁重にお断りさせて頂きました(笑)カレーを食べたり補給したりと結構な時間このエイドに滞在しましたがパイセンは来ません。足のダメージが相当なのでしょう。パイセンの分まで頑張らねば!そう思ってエイドをあとにしました。
茂木漁港のある街中を走り抜け、赤崎鼻へ向かう急な登りにさしかかりました。少しばかり歩きたい衝動に駆られますがここはじっと我慢。後半戦が始まったばかりです。後続ランナーとはいったいどれくらい離れているのか。全く分かりません。パイセンだって急に足が復活して追いついてくる可能性だって十分あります。追われる側の立場というのは初めての経験でしたが、いい緊張感を持って走り続けられました。すると前方にひとりのランナーが見えてきました。足取りはそれほど重くなく元気そうに坂を走っています。「お疲れ様でーす!」と声をかけると…あ!!
ヒマ兄!!
(読み方:ひまにー)
失礼ながらここで会うとは思ってもいなかったのでビックリ!ヒマ兄はjognoteで知り合った東京在住の方で大江戸小江戸250kmも完走済みのウルトラ大好き兄さんです。トレードマークは白のハイソックス(ダイエーで売ってるやつ?!笑)。ご一緒したおんたけ100KやKOUMI100では無念のDNFとなってしまい、最近は苦しい戦いを強いられていたようです。しかし今回はいいペースで走っておられるようです。この時点で18時スタートの上位を走っておられました。この調子で行けばいいタイムが出そうです。互いにエールを送り合って先行させてもらいました。
飯香浦町(78.1km地点)では地図には新道と旧道の2種類のルートが載っています。旧道の方が距離が短いが急登がある旨が書かれているので迷わず距離の短い旧道を選択。しかしこれが失敗!真っ暗すぎて旧道の入り口全くわからない。すぐに引き返せば良かったのですが、せっかくなのであれこれと道を進みますがよく分からない。さすがにタイムロスし過ぎたので諦めて新道へ道へと引き返しました。旧道を探している間に先ほど抜いたヒマ兄に追い抜かれてしまっていました。まさに『急がば回れ』ですね。。
3:58(07:58経過)
86km地点
日見公園エイドを通過
網場町の大きな町に出てしばらく走ると、本来なら130km地点である日見公園エイドに到着します。スタッフやボランティアの方が大急ぎでエイド設営の準備をされていました。どうやら距離短縮によりこれほど早くランナー通過するのは想定していなかったらしく、バタバタ状態になってしまっていたようです。その証拠にここにあるはずの冷え冷えトマトゼリーがまだ来ていませんでした(笑)でもここまで準備して頂いたエイドの方々の奮闘ぶりを見ていると口が裂けても文句は言えません。アッツアツの豚汁とたくあんと梅おにぎりを頂きました。もう美味すぎて言葉が出ません。
うまぁぁぁぁぁあああ
ウソつきました。やっぱり出ました(笑)日見公園エイドを出発して1.5kmほど走ったところでついに18時スタートの同世代くらいのランナーを捕らえます。「もしかして先頭?」と聞くと「そうです。」との返答が。ということはアーリースタートのランナーも全て引っくるめて、ここでL部門全体のトップに立ったことになりました。このランナーと少し話して先行します。
しかしこの後
トップの座は譲る事になってしまいます
順調に走り続け、結の浜(91km地点)を通過し次なるCP飯盛峠への登りへとさしかかりました。
あれ?道が分かんない?!(笑)
最初は慌てず地図を見ながら矢印(標識がある)の方向にある道を行ったり来たりしますが、どう足掻いても民家の中へ通づる道であったり、トレイルに出るような道に出てしまいます。10分近くウロウロ。だんだんロスタイムが大きくなり軽いパニック状態になり始めました。せっかくここまで走ってきた貯金が水の泡。そう思うとさらにパニックになり、冷静に考えられなくなり始めました(汗)昨年の記憶を思い起こしますが、明るい時間帯だった事、周りにはM部門S部門のランナーで溢れていて後ろをついて行けば良い状況だったので地図読みした記憶が一切ありません。こうしている間にも刻一刻と時間は過ぎていきます。ここである初歩的な考えが閃きました。
分かりにくいほっそい道をコースにするはずが無い
車の走れる一番しっかりしたコースをダメ元で行ってみると矢印(標識)を発見。めっちゃ簡単なルートでした(爆)おそらく自分みたいに間違えたランナーはいないでしょう。勝手な思い込みと、真っ暗の中通過した事で冷静さを欠いた地図読みになってしまっていました。結局ここで15分以上ロスしてしまった事になります(恥)コースに復帰してからは、ウロウロしている間に足が休んでいたのか、こんな楽だったの?って思えるほど拍子抜け状態で飯盛峠の山頂へ。
CP4→CP5
(飯盛峠香田エイドCP4〜唐比温泉エイド〜千々石集会所CP5 24.9km )
5:09(09:09経過)
94.8km地点
飯盛峠香田エイドCP4を通過
やはり飯盛峠の入り口で彷徨っている間に、先ほどの同世代のランナーに先行されてしまっていました。通過タイム表を見ると9分差。さすがにタイムロスを悔やんでいたのかここのエイドの写真を撮り忘れるという失態をしてしまいました(笑)そして、ここのエイドのおはぎ(ぼた餅)を食べずに出発してしまった事をこのブログを書いている今、全力で後悔しています。軽く補給だけして出発しました。
飯盛峠を下りながら徐々に夜が明けてきました。超ウルトラで一番好きな時間帯です。漆黒の空が徐々に青みががってきて、いつも宇宙の存在を思い起こしてしまいます。これはなぜか日常生活ではあまり感じません。こうして夜通し走った時なんかは身体が自然に帰ったような感覚を覚えるのか、そのように感じるのかもしれません。これを体験できるので超ロングはやめられないです。
そして橘湾名物のジャガイモ農道へ突入します。一直線に伸びた延々と続く登り。ちょうど朝日が昇るタイミングで、海面からゆっくりと浮き上がる太陽の球体を拝む事ができました。本来ならここは145km近い場所。もし距離短縮になっていなければ自分はこの登りを走りきれたのだろうか。その答えは来年へ持ち越しです。ジャガイモ農道を走りきりエイドまで残りわずかというところで先行されてしまったランナーに追いつきました。先ほどは暗くて分からなかったのですがこのランナーはなんとワラーチで走っているではありませんか!聞くと一つ年下でショートのトレイルが本業とのこと。超ロングは今回初挑戦らしい。やばい。初でコレならあっという間に抜かされそう(汗)そんな話をしながらエイドに到着です。
5:47(09:47)
約100km地点
飯盛経塚エイドを通過
到着するなり「冷たい杏仁豆腐あるからちょっと待ってなぁ。」とエイドのおじさん。ここのエイドも設営したばかりのようでバタバタです。ほんと申し訳ないんで「ゆっくりでいいですよー!」と返事。補給をしたりワラーチランナーと話していると・・・
キターーーーーーーー
当たり前ですがめちゃくちゃ美味い!のどごしとほのかな甘みがなんとも言えません。疲れた体をスーッと癒してくれました。そして再出発です。一人旅は若干寂しいのでワラーチ君と走りたかったんですが、がっつりとは走れない様子。まだあと30km弱あります。ここでペースを落とすとこちらも失速してしまいそうだったのでお先に行かせてもらいました。
6:14(10:14経過)
104km地点
有嬉老人ホーム裏エイドを通過
自分が到着しても気づかないほど急ピッチでエイド設営をされていました(笑)画像左側の食べ物の名前がどうしても思い出せません。何やら砂糖をつけて食べるそうなんですが、その砂糖が無いらしい。エイドの方も必死に探してくれるのですが、やっぱり無い(笑)ってことでそのまま頂きました。「うーん、味無いですね(笑)」もちろんホンワカと素材の味がしましたが、よく分かりません。この食べ物の詳細をご存知の方はぜひ教えて下さい。そして右にある桜餅を手に取り出発しました。
突然ですが、ここで橘湾クイズです。
ダーダン♪
ココはどこでしょう?
そして、
コレは何でしょう?
橘湾マニアならずとも一回走ったことがあれば超簡単な問題ですよね。自分も昨年走った時にこれには驚かされました。田舎ののんびりした風景に突如現れるその近代的な建物に、宇宙船でも着陸したかのような違和感を感じずにはおれません。大人の事情によりここではあえて問題の解答は伏せさせてもらいます。どうしても気になる方は実際に走って確認してください(笑)
この城のような建物を通り過ぎると国道と合流し、またすぐに国道と分岐します。
すると・・・
えーーーー
マジーーーーーー
ヒエェェェェェェェェェェ
緊急事態発生!!
※その②の終わりでもこんな形で終わりましたが、今度の事件はある意味ガチの事件です。人生ってこんなことで終わるんだってホントに思いました・・・。
ここまで!
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