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長崎橘湾岸スーパーマラニック273 2017〈W部門〉〜レースレポート②〜
〜結果報告〜
〜大会概要〜
〜まえがき〜
〜レースレポート①〜
からの続きです
レースレポート②では女神大橋(45k)から樺島公民館(83.8k)までの様子をお届けします!
3:52 (03:52経過)
avg.5'09/km
45km地点
女神大橋エイドを通過
「間に合った!どや?美味いやろ?」
エイドに到着するとボラの土井さんが出来立てのうどんをお椀に入れてくれた。ずずぅ。あまりの美味さにハァとため息をつくと白い息が舞い上がった。丁度良い温かさなので出汁も一気に飲み干す。出汁だけをもう一杯注いでもらう。タッパにびっしりと詰められたおにぎりに手が伸びそうになるが我慢。バナナを一本剥くとそれを片手にエイドを出発した。
さぁここから70km地点の権現山まで25km。コンビニや飲食店は点々とあるものの無人エイド等は一切ない。車が時折猛スピードで走り去る国道499号線をぐんぐん南下していく。何があったのか思い出そうとしばらく手を休めてみるも何も出てこない。それくらい淡々と走っていたのだと思う。ペースはキロ5'30くらいだろうか。
そうだ。こんなことがあった。確かな場所は覚えていないが少しずつ道が細くなりアップダウンが始まる手前だったと思う。道路脇を流れる川でミシミシっという音が聞こえたので目をやると、明らかに大きな四つ足の動物が川から出ようとしているのが見えた。熊だ!自分との距離は10mほど。全身に鳥肌が伝わる。一時的にキロ4を切るスピードでダッシュε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
あとは…そうそう、これについてはあまりに情けない出来事なのでハッキリと覚えている。それに汚い話なのでお食事中の方は即刻ページを閉じた方がよいだろう。アップダウンを越え海沿いの通りに出たところだ。夫婦岩のすぐ手前と言えばわかりやすいかもしれない。何気にオナラをプップしていると何を誤ったのか力が入ってしまった。
ブリっ
はうっ。嫌ぁな生温かさを感じる。マジか。間違いであってくれ。奇跡的にも夫婦岩手前の公衆便所がすぐにあったので駆け込む。確認すると、オーマイガッ!!アンダーもランパンも少し茶色く濁っている。今はまだ真っ暗とはいえこれから朝になれば丸わかり状態だ。30代にもなって"うんこ野郎"というあだ名をつけられたらたまったもんじゃない。とにかく洗おう。急いで脱ぐと洗面所でジャバジャバ丸洗い。ビショビショになったが背に腹は変えられない。何をしてるんだ俺は。と一瞬我に帰るも『これも含めて超ウルトラなんだ』とニヤニヤしながら真っ黒な海が広がる海岸線をまた走り始めた。
約65km地点で野母崎方面へ右折する(ここは注意が必要だ)。野母崎の漁港では釣り人なのか漁師なのかまるでオットセイのような分厚いダウンを着込んだ人たちが、漁船前で火を囲み何やら集会をしている。それを横目に短パンノースリーブという超軽装のバカがジェルをちゅうちゅう吸いながら走り抜ける。
そしていよいよ権現山の登りへ。約2kmで180m近く登る。かなりの急勾配だ。まだあと200km以上残っていることを考えると戦略的に歩いた方が賢明かもしれない。でもやはり歩けない。これが自分の弱さだと分かっているがどうしてもやめられない。
おはようございます!
おそらく日課にしている地元の方だろう。散歩されている年配の方々に挨拶をしながら登っていく。ふと目を海沿いにやると息をのむ光景が広がっていた。
自然が作り出した絵画の世界。刻一刻と変わりゆく光の芸術。これで涙でも流れれば様になるのだが一滴も流れない。息を切らさない程度にゆっくりと登っていく。そういえば権現山を通過するのは今まで全て夜中の時間帯だったので山の全容を見たのは初めてだ。
6:25 (06:25経過)
avg.5'30/km
約70km地点
権現山山頂エイドCPを通過
山頂のチェックポイント
先に山頂展望台でパンチして戻ってくると、ボラの方数名が寒い中準備して待ってくれていた。土井さんにミネストローネとパンをもらう。水っぽくはなくドロッとした感じで美味い。パンとの相性は抜群だ。おかわり。高菜の入った饅頭も頂く。軽くてスルスルと喉を通る。
スタッフの方曰く、後ろとは1時間15分くらい差があるよとのこと。もちろん後続のランナーとの差なんて気にもしていないがこう言われるとゲーム感覚で更に広げたくなるのは精神年齢が低い証拠か。ちなみに前のランナーが15km先の樺島エイドで現在休憩中とのこと。やはり追いかける側の身としては目標ができて走りやすい。ヘッドライトをザックにしまいお礼を言ってエイドを出発した。
登ってきた道を引き返すと途中で分岐があるので樺島方面へ右折する。すると視界が開け朝焼けに染まる樺島が目の前にどーんと現れた。これからあの先っちょまで走ることになる。何度も走っているのに明るいとこんな風景が広がっているのかと感動でしばし見惚れてしまった。
樺島を望む
先行ってるよ〜!
国道499号線と合流したあたりで「先行ってるよ〜!ファイトォ!」と先ほどのスタッフの方がサポートカーのバンから顔を出して声をかけてくれた。
朝日が眩しい
脇岬町の丁字路を右折するといよいよ樺島へ向かう道に入っていく。釣り人で賑わう大きな橋を二つ越えエイドのある公民館前へ。スタッフの方に挨拶すると先に樺島灯台のCPへ行ってくるように促された。
樺島灯台へはここから片道2.5km往復5km。絶妙なアップダウンが連続し80km近く走ってきたランナーを苦しめる難コースだ。過去3回ここを楽に走れた覚えは皆無。今回はどうか。
むむ
登りだ…
ん?あれ?
身体が軽い!
足に重さをまるで感じない。もちろん疲労感はあるが、いつものことを考えると足裏にバネがついたかのようにスイスイ進む。調子が良いこと以外にも理由はある。それは美しい景色だ。繰り返しになるが明るい時にここを通過するのは初めての経験。視界が開けたところでは灯台までの全容が海と空の合間にくっきりと浮かび上がっている。その景色があまりにも新鮮だった。
樺島灯台CP
さっきまでいた権現山がくっきりと見える
お疲れ様でーす!!
往復5kmの難コースを終えて公民館に戻ってくると、アレに心を躍らせながら公民館の門戸を叩いた。そう、アレとは...橘湾常連の方ならすぐ分かるはずだ。
樺島公民館
7:50 (07:50経過)
avg.5'36/km
83.8km地点
樺島公民館エイドを通過
残り192km
ここまでです!次回更新をお楽しみに♪
レースレポート③へつづく
コメント
みなさん通る道ということでちょいと安心しました。確かに野母崎初見だとややこしいですね。自分はスマホのGPSをフル活用しましたよー(おかげで後半は電源落ちましたけど)。
トイレでフルチンでランパン洗っているリョウさんを想像すると、少し笑ってしまいました(笑)
笑ってもらえて光栄です(笑)
上半身はヘッドラつけたガチ装備、下はすっぽんぽんorz
ミックさんも経験ありとは流石っす!