2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

第4回 OSJ KOUMI100 2017 〜レースレポート①〜

第4回 OSJ KOUMI100 2017 〜レースレポート①〜


〜結果報告〜
〜大会概要とまえがき〜
からのつづきです


【レースレポート】


▶︎▶︎1周目
《4:25:06 (↑2:30:30 ↓1:54:36)  区間順位31位》


10/8
5:00 (00:00経過)
0km地点
1周目スタート地点スタート


思ったより寒くない。スタート会場である小海スケートリンクの標高は1100m近いにも関わらずいつものレースウエア(短パンにノースリーブ)でも全然平気だ。毎年エントリー者が増えているような気がする。それでも大きな大会に比べればこじんまりした大会なのだろう。およそ300名ほどだろうか。ここに集まった選手たちは皆どんなことを想い走るのだろうか。100マイル。およそ32kmのコースを5周回する。フフっ。やっぱり理解できない。このレースに出るのはもう3度目になるのに未だに理解できない。なぜこんなことするのか。そして、なぜこれほどまでに魅せられているのか。

5、4、3、2、1、、、
プォォォォオオオオ!!


まだ暗いのでヘッドライトの明かりを頼りにアスファルトをゆっくりと進んでいく。意識的にゆっくり。前には50人以上いる感じ。民家を抜けると突如として林道が始まる。昨日の雨のせいだろうか。いきなり泥濘にはまらないよう気をつける。ん?急登は?!どうやら例年と少しコースが変わっているようだ。これによって若干距離は伸びたものの林道は全体的に走れるコース設定になっていた。

ランナーの息遣いと鈴の音が鳴り響く

夜が明けるとライトをしまった

スタートから9kmほど登ってくると本沢エイドに到着する。時計を見ると1時間6分くらい。このペースを頭に刻んでおく(2周目以降の基準となるからだ)。ここからはロード区間がしばらく続く。下って登る。足を使いすぎないように気をつけながら。


稲子湯エイドで水を補給する。いよいよトレイル区間に突入だ。今回は山の登りは一切走らないことに決めていた。もちろんパワーウォークでガシガシ登ることもしない。それで果たしてどれくらいのタイムなるのだろうか。1周目は完全に様子見のつもりだ。すると...


まんじゅうさん!!

初めてお会いしたのは昨年のKOUMI100。下りの速さに度肝を抜かれた。そして今年の彩の国、ONTAKE100と全てちょっと変な100マイルレースでお会いしている。しばらく互いの近況を話しながら登っていく。


前後には7,8人のランナーが連なっている感じだ。無理せず前を行くランナーのペースに合わせる。

M下さん「もしかしてブログの方ですか?!」

どうやらまんじゅうさんと話している内容(昨年リタイアしてしまったこと)を聞いて分かったようだ。声をかけて頂いたのはM下さん。この方、今まで70kmまでのトレイルしか走ったことがないらしい。昨年のブログ記事を熱心に読んで下さりしっかり予習してきたとの事。あんな情けない記事でも誰かの役に立ったかと思うと純粋に嬉しかった。

おぉぉぉぉおお

ピーク手前の開けたところで思わず声を上げた。雲海が広がり、そこに浮かぶように山々が連なっている。そして名峰富士山。ここまではっきりと見えるとは思っていなかった。


7:30 (02:30経過)
16.5km地点
1周目ピークを通過

ピークを通過したのはスタートから2時間30分くらい。これは昨年と比べると9分ほど遅いペースだ。だからと言って焦りはない。むしろ力を抜いて数分しか遅れていないことに驚いたくらいだ。毎年ここでテントを張ってずっとレースを見守ってくれるスタッフの方に挨拶をする。

ピークからは一気に下る。激下りに加え、倒木などで足場が悪いためスピードを出しにくい。もちろんまだ先は長いので無理はしない。序盤で転倒して捻ったり怪我しては元も子もない。前のランナー集団についていくように下っていく。すると背後からまんじゅうさんがスキーで滑降するかのようにランナーをすり抜けて下っていった。まさに神業。なんて速さなんだ。

激下り区間が終わると時計を見る。ピークからは15分くらい。このペースもしっかり頭に刻んでおく。あれれ?笹がない?!例年は背丈ほどにもなるKOUMI名物の笹エリア区間がなかった。どうやら全て刈り取られているようだ。極上のトレイルへと変貌していた。笹に覆われていない分足元も見やすく、緩やかに下っているのでスピードも出しやすい。めちゃくちゃ気持ちいい。ここも少しコース変更があったようでゲレンデの下りもなくなっていた。

ロードに出るとスタッフの方にゼッケンのQRコードを読み取ってもらう。ここは昼夜問わず陽気な音楽が流れていて気分が上がる場所だ。ロードをしばらく走ると先ほどのトレイルの登り口と合流する。そこから少し下ると稲子湯エイドに戻ってくる。まだ食事等はなく水分のみ。エイドの方と少し話をして出発する。


今度は行きに走って来た道を逆走していく。だからロードを一旦下ってぐっと登っていく。ここはさすがに歩くことはせず走る。こんなあっけない登りだったっけ?と思うほどあっという間に本沢エイドへ着いた(もちろん周回を重ねるごとに傾斜角度は体感的に上がっていく)。

あとはスタート地点まで5,6km走ればいいだけ。よくよく考えるとすで27km近く走っている。160kmも走ることが分かっているせいか距離感覚が狂い出している。普段ならロードの10kmをジョグするだけでもしんどい時があるのに不思議なもんだ。ここからの林道はガレているの注意しなければならない。先を急ぐランナーに道を譲りながらマイペースで下っていった。

最後は農道のような道を通ってスタート地点へ戻る



▶︎▶︎2周目
《4:46:45  (↑2:44:42 ↓2:02:03)  区間順位16位》



9:46 (04:46経過)
33.3km地点
2周目スタート地点を通過


「ゼッケン〇〇ばーん。〇〇選手帰ってきましたぁ!」

集会を終えるごとにランナーひとりひとりの名前をスタッフの方が呼んでくれる。時計を確認するとピークから1時間54分。これは昨年とほぼ同タイム。1周のタイムは4時間25分。昨年より5分ほど遅いがかなり抑えて走ってのタイムなので上出来だろう。

選手待機場所に入って水を補給する。そしてトイレで足に水をかけて冷やすとすぐに2周目へと入っていった。本レースは周回の100マイルレースのためスタート地点に荷物をデポすることができる。今回は2周回分の食糧(主にジェルなど)を背負って走る作戦だ。つまり2周終了時点、4周終了時点でデポしていた荷物から補充することになる。

またロードを走り林道へと入っていく。豆大福を口に放り込む。ゆっくり走っているのでレースという感覚は特にない。なんだかピクニックのよう。これだ。この感覚。さすがに2周目に入ると歩き始めているランナーも増え始める。彼らを少しずつ追い抜きながら淡々と走っていく。その中にはまんじゅうさんM下さんの姿も。水の流れる音と木々から漏れる光が心地いい。この調子だとどんどん暑くなりそうだ。思った以上に水分消費量が多いのが気になった。


〈補給計画〉
・1時間ごとにジェル×1、2Run×1粒
・2時間ごとにアミノバイタルpro×1
・周回ごとに蕎麦やおにぎりなどの固形物

以上が今回の補給計画だ。これだけしっかり摂取していればエネルギー不足で失速しないことはONTAKEや村岡勇者の道で証明済みだ。余計なことは考えず時間が来ると機械的に口の中に放り込んだ。

本沢エイドに到着すると時計を確認する。1時間14分くらい。1周目より8分くらいオーバーしているがスタート地点での補給時間を考慮するとほぼイーブンのペースだ。いいぞいいぞ。この調子。

しばらくロードを下っていく。ここで対面から1周目のランナー数人とすれ違う。稲子湯エイドに到着すると少しおしゃべり。そしてまたトレイルへ入っていく。トレイルの入り口付近で抜いたランナーの顔に見覚えが。あの有名なトレイルランナー横山選手に似ている。(後でリザルトを見るとやはり横山峰弘選手だった。調子が悪そうだったが、あれほどのトップ選手でも辞めることなく完走されているのは本当に凄いことだと思う。)

トレイル区間は標高差約700mほどを一気に登る。急登が連続しこれが結構きつい。もちろん無理せず1周目と同じペースを心がけるが、ここでスタート直後からずっと気になっていた症状が顕著になり始める。それは

頭痛...

ガンガン痛むような激しい痛みではなく、ウァンウァンと頭全体に広がるような感じ。決して体調が悪いわけでもない。軽い高山病なのだろうか。酸素をしっかり脳へ送り込むように何度も深呼吸をしてみるが一向に治る気配がない。これにより少しペースが落ちたのかピーク直前でひとりのランナーに追い抜かれた。ゼッケンナンバー1番ミスターOSJだ。結局この頭痛は3周目を終わる頃(日が落ちる)までずっと続くことになる。



12:09 (07:09経過)
49.8km地点
2周目ピークを通過

ピーク通過は2時間44分くらい。予定より10分弱タイムを落としてしまったがまだまだ許容範囲内。下りになっても焦らないよう気をつける。激下り区間を終え、笹エリアへ(笹は刈り取られて極上トレイルに変貌していたことはすでに説明済みだ)。そこでスタッフの方に「この先が出ているらしいので気をつけてね」と言われる。急いでザックからキャップを取り出し頭だけでも守る。結局スタッフの方が対処してくれたのか蜂の姿は見当たらなかった。

ロードに出る。淡々と走っていく。トレイル入り口の合流地点では今からトレイルへと入っていくランナーとたくさんすれ違う。「すごい!」とか「頑張って下さい!」という声援が飛び交う。周回レースなのでランナー同士が互いに声をかけ合えるというのはこのレースの素晴らしいところの一つだろう。実際に彼らランナーに何度救われただろうか。その話はまた後半で。

稲子湯エイド手前のトイレで用を足し、しっかりと足に水をかけて冷やす。エイドで水分を補給する。またしばらくロード区間が続く。何人ものランナーと声をかけながらすれ違っていると、あれ?!もしかして?!

オッキーさん!!
ひゃっほいしてくれたw

オッキーさんは昨年の本レースでミフィオに紹介してもらったトレイルランナーだ。この方はなんと一眼レフの高性能カメラを抱えて写真を撮りながら走るという猛者だ。もはやカメラマントレイルランナー。もちろん今回も出会うなり激写される。

photo by オッキーさん

しばし立ち話。ミフィオがDNSになっちゃった話などをしていると…


ヒマ兄!!
頑なに手を横にするだけというスタイルw

えーー。調子を聞くともう辞めるとのこと。見た感じまだまだ元気そうだったので非常に残念だがそれぞれの判断だ。お忙しいようで橘湾Wも走れなくなったらしい。来年は小江戸大江戸を一緒に走れればいいのだが。

立て続けに知り合いのランナーに会えたことで気分がリフレッシュされ、ロードの登りも疲労感なく走りきる。そして本沢エイドへ。ここからガレた林道で捻らないよう気をつけながら小気味よく下っていく。そしてロードを走って2周目を終えた。


14:11 (09:11経過)
66.6km地点
3周目スタート地点を通過


2周目を終え、選手待機場所で蕎麦を食べようとしたその時だった。


??「りょーさん!!」

えぇぇぇえええ?!

顔を見て驚いた。




ここまでです!
次回更新を乞うご期待!!


レースレポート②へつづく







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