2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

【雑記】DNS顛末記

【雑記】DNS顛末記


当ブログの読者の皆様ならご存知かと思われますが、DNSとは『did not start』の略でありスタート前の棄権という意味です。レース中に棄権するDNF(did not finish)とは異なり、何らかの理由によりスタートできなかった、言い換えれば、レースにエントリーはしたけどもレースに出場できなかったということです。

ラン歴が多かったり大会出場数が多い方なら経験があるかもしれません。理由は様々でしょう。怪我であったり仕事であったり家の用事であったり。なかには「DNSなんてしたことないよ。DNSはDNFとは広義の意味では棄権ということに変わりはなく、大会に向けて調整できていない証拠なんだ。」と目くじらを立てる方もおられるかもしれません。少し極端な意見ではあるかもしれませんが、個人的には大会に向けて調整できていないという点はしっかりと耳を傾けなければならないと感じています。

さて、冒頭からなぜこんなブログの内容になっているかと申しますと、かく言う筆者がDNSをしたからに違いありません。(熱心な当ブログの読者なら十分ご存知だとは思います。)まさに本日エントリー済みであった大会をDNSし、やる事もなくPCの前に座り、こうしてせこせことキーボードを叩いているわけであります。「なんだ暇つぶしかよ。そんな文章に付き合ってられるか。」と突然鬼の形相に変わり、乱暴に席を立つ読者の姿が想像できますが、これに対して何も言い返すことができません。なぜなら今回ばかりは本当にただの暇つぶしであることを否定できないからです。(「でたでた。いつもの展開。雑記はこうでなくちゃ!」と筆者を多分に甘やかしてくれる読者がおられると信じています。)

ここで自身のDNS経験を簡単にまとめておきます。

2015年
・第4回 神戸六甲縦走トレイルラン 2015 (3/14)
・熊野古道中辺路マウンテンランレース (3/29)
・第41回 大阪府チャレンジ登山大会(ダイトレ) 2015 (4/12)
〜原因〜
左足腸脛靭帯の痛み(ランナーズニー?)
右足ふくらはぎ内側の痛み(シンスプリント?)

2016年
・千羽海崖トレイルランニングレース(1/24)
〜原因〜
悪天候(道中の路面凍結・積雪の恐れ)

・ファガスの森24時間トレイルランニング(8/27-28)
〜原因〜
左膝内側の痛み(内側側副靱帯損傷?)

大会に出だしたのが2014年の4月。それから約1年。ロードレースやロングのトレイルレース、そして100kmウルトラマラソンなどを経験します。すると自然と走る距離も増えていきます。軽い痛みや違和感はもちろんあったのですがランナーの性として抑えることはできず無我夢中で走り続けていたのですね。そして2月の泉州国際市民マラソンでサブスリーを達成。その直後に今までの無理が祟ったのか初めての故障を経験しました。階段を登り降りできないほどの痛み。ここから2ヶ月半ほど休養を強いられ、楽しみにしていた3つのトレイルレースを立て続けにDNSすることになりました。

次にDNSすることになるのは今年の1月。これは怪我などが理由ではなく、寒波による悪天候を考慮してDNSを決断しました。このことについては過去のブログ記事にも書いていますので宜しければそちらをご参考下さい。(→千羽海崖トレイルランニングレースDNS)

そして今日。以前の記事を読んで頂ければ自ずとわかると思いますが、これも故障によるDNSです。24時間走神戸大会直後に痛みが出ました。左膝上がパンパンに腫れて一時は膝小僧が見えなくなったほどです。その時は足を曲げれないほどの痛みがありました。1週間休足するとすぐに腫れや痛みは治まり、走れるほどにまで回復しましたが、やはり距離が踏めません。超スロージョグでも5~7kmも走ると違和感が出てくるような感じです。階段の登り降りであれば痛みは出ないので階段走だけは続けています。

以前のように全く走れないような故障なら早々と諦めがつくのですが、今回のように少し走れるような状況下でのDNSは決断するまでに非常に時間がかかりました。なんともお恥ずかしい話ですが、優柔不断な性格が顕著になり本当にギリのギリギリまで悩みました。しかし不思議なことにある事がキッカケでその悩みもスッキリ解決することになります。

最後まで悩ませた大きな理由は「結果を出せるかも」という希望的観測です。何を調子乗ってるんだと一蹴されるのがオチなので書くかどうか迷いましたが、自分への戒めのためにも正直に書きたいと思います。ファガスの森24時間はトレイルとはいえ、先日の24時間走での結果を踏まえるともしかすると上位に食い込める可能性があると思いました。場合によっては表彰台も?!などと甘い期待をしていたことも事実です。完全な足の調子ではないにせよ、スピードレースでは無いので大きな痛みは発生することなく最後まで走れるかもしれないという考えが最後の最後まで拭えませんでした。

こんな感じで距離は短いですがちょこちょこと走っています
※jognoteより

しかし実際に走ってみると痛みは出ないにせよ違和感はありありです。やはりダメか。でも、もしかしたら?!こんな気持ちをここ1週間ずっと繰り返していました。そして2日前。テーピングでガチガチにして走ってみるもやはり違和感は出る。やはりダメだ。と頭では思うのですが、気がつくと荷物を準備している自分がいました。「もしかしたら・・・」ずっとこの考え方に支配されていたように思います。レース当日は朝8:30が受付開始なので朝4時に出発すれば間に合うと考え、前日の仕事から帰ってきた時間までずっと悩み続けていました。心ではDNSしよう、いやした方が良いんだ!と思ってはいるのですが、どうしても諦められないのか気づけば仕事帰りにディスカウントショップへ寄ってカップヌードルやスポーツドリンクなどの食料を購入していました。

悶々とした状態では埒があきません。決断を下すためにも信頼できる人に冷静に相談してみようという気持ちになりました。信頼できる人・・・。本当に心底信頼できる人・・・。親しかいないことに気づかされました。お恥ずかしい話ですが30数年も生きてきて本当に信頼できる人は親しかいないのです。自分の浅はかな人生に少し辟易しましたがここは思い切って心の内を明かしてみました。(父・母どちらでも良かったのですがたまたまいたのが父だけだったので父親に相談することにしました。)

父にあまり相談事なんてしたことがありません。仕事の事や趣味であるランニングの事もそれほど深い話はしたこともありません。それが突然息子から相談事があると言われたら普通なら「お前、何したんや?!結婚か?!」となるでしょう。それがレースをDNSするかどうかという単なる趣味の話だったら普通は「はぁ?勝手にせい!!」となると思います。しかし父はなぜか真剣に聞いてくれました。それだけ趣味に没頭している息子の姿を見ていたのかもしれませんね(汗)

ランニングをあと2,3年でやめるつもりなら出てもいいんじゃない?でもこれから一生続けたいと思うなら今回は残念やけど無理せず出ない方がいいんとちゃうかな。富士山の周りを走るやつ(UTMFの意)もあるんやし。勝負師は「出ない」という選択肢もあるから。ただお金はもったいから俺が代わりに出ようか(笑)ガハハハ(笑)

父の回答は簡単に言うとこんな感じでした。まぁ予想通りの答えです。でもたとえ思っていた通りの答えだったとしても、こうして信頼をおいている人に悩みを相談して、真剣に回答してくれるだけで不思議と心のつっかえみたいなものが取り払われました。よし、DNSしよう!と。気持ちをきちんと切り替えることができました。なんだかこう書くとそんなことも30過ぎのおっさんになって一人で解決できないのか!という思いも出てきますが、まだまだ精神的に大人になれていないのかもしれません。いずれにせよ、こうして気持ちを切り替えられたのは今後長くランニングを続けていく上でひとつの教訓になったことは確かです。

そして最近もう一つわかったことがあります。それは・・・

水遊びはいくつになっても楽し〜(笑)

ひゃっほい太郎
33歳
彼女募集中
性格:優柔不断
座右の銘:いくつになっても甘えん坊

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