2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

第42回 大阪府(ダイトレ)チャレンジ登山大会 2016 前編

第42回 大阪府(ダイトレ)チャレンジ登山大会 2016


【概要】

《日程》
4/10(Sun) 6:30より10分毎のウェーブスタート
※当記事は山岳マラソンの部に限定して書いています。

《天候》
晴れ☀︎
平均気温14.2℃(最高気温20.1℃ 最低気温8.8℃)
降水量 0mm
(和歌山県かつらぎ 気象庁ホームページ)

《コース》


   




公称36kmのダイヤモンドトレールの一部

葛城市ゆうあいステーション(ふれあい広場)〜竹内峠〜岩橋山〜葛城山〜水越峠〜金剛山(一の鳥居)〜行者杉〜紀見峠(駅近くの広場)

〜GPS時計の計測値〜
32km
累積標高 約2200m


《result》



3時間49分50秒
一般男子10位(暫定)

〜区間タイム〜
葛城山 1:31
水越峠 0:14
金剛山 0:50
行者杉 0:34
紀見峠 0:40



《装備》

〜ウエア〜
プリトビッツェM大会Tシャツ
アンダーシャツ(Under Armour)
ショートパンツ (Kalenji)
アンダーパンツ(Under Armour)
ソックス ラン・ミニクルー(drymax)
アームカバー(CW-X)
グローブ XT WINGS GLOVE (salomon)
キャップ (ARC'TERYX)
ひざサポーター (バンテリン)
腕時計 SF-710 (EPSON)
ポーチ QUANTUM(ultrAspire)
救急セット(テーピング・絆創膏のみ)
健康保険証・JROカード
500円
シンプルハイドレーション


〜シューズ〜
inov-8 F-LITE 235 MS

〜消費物一覧〜
水分 約750ml (エイド補給を含む)
shotz(cola) ×1
Mag-on(梅) ×1
TIGORAアミノプロ3600mg(粉末) ×1
バナナ(1/2カット) ×1(エイド補給)

《温泉》
※日帰り入浴の場合は13:30まで。温泉+バイキングセットのみ。(2016年4月現在)

《アクセス》
スタート地点最寄駅 : 近鉄南大阪線「当麻寺」駅
ゴール地点最寄駅 : 南海高野線「紀見峠」駅



【まえがき】

距離やレース時間も短いので、あっさりと書こうと思ったのですが、実際に書き始めると止まらなくなってしまいました。いつも思うことですが、もう少し自分に文章力があれば見やすくなるんですが、こればっかりはどうしようもありません。というわけで前・後編の二本立てでお届けします。しばしお付き合い下さいませ。

前回の記事でも書いた通り、この大阪府チャレンジ登山大会(以下ダイトレ)は、これから立て続けに始まる自身のロングトレイルレースの開幕戦であり、今後のレースを左右する重要なレースと勝手に位置付けていました。

自分は今トレイルをどれだけ走れるのか

どれだけ」というのは距離のことでもスピードでもありません。「どれだけマジメに走れるのか」ということです。とは言っても、別に今までのトレイルレースをふざけて走っていたわけではありませんが、「(結果を出すために)ガチで走っていたのか?」と聞かれれば閉口してしまいます。つまり、今まで結果を出すために全力を尽くしたことが無かったということです。

正直に言うと、ロードのフルやハーフではそれなりにマジメに走ってきたつもりです。しかしウルトラやトレイルレースになると、はなから自分の限界に挑むことはせず、どこかお祭り気分であったことは否めません。もちろん手を抜いていたわけではありませんが、はじめから上位争いをするという気持ちが無い状態で走っていました。もっと言うと、ただ楽しめたらいい、そして結果がついて来れば尚良いというような感じです。なぜそうなってしまうのか。考えられる理由は2つあるような気がします。

自信の無さ
潰れることの恐怖

まずは自信の無さについて。これが全力を尽くせない理由の大半を占めていると思います。そもそも自分みたいなスピードしか持っていないランナーがトレイルや長距離レースで人と勝負できるほどの実力があるのか、という先入観みたいなものです。もちろん今でもトップ選手と互角に渡り合えるとは全く思っていません。でも、そういった人たちに果敢に挑んでいくという気合いや意気込みみたいなものが一切無かったように思います。

そして潰れることの恐怖。これはランナーなら皆さんあると思いますが、最初に飛ばしすぎた結果、後半に潰れてしまってどんどん人に抜かれていくという苦い経験があります。なので、ウルトラやトレイルになると、つい守りに入った走り方をしてしまい、結局最後までペースが上がり切らずにレースを終えてしまっているケースが多々あります。というか最近のレースはほぼ全てこのパターンですね(汗)

こういった走り方をしている限り、おそらくウルトラやトレイルレースで今以上の結果を出すというのはおそらく無理でしょう。だからこそ、自身のロングトレイルレース開幕戦であるダイトレで全力を尽くしてみようと思ったわけです。大げさに言うと、

自分はどこまで通用するのか

という具合に。また、開幕戦というのもヤル気に火をつけた要因ですが、他にも理由はあります。ダイトレは10分おきのウェーブスタートなので、速いランナーと「逃げる」「追いかける」といった言わば鬼ごっこのようなスタイルでレース展開することが可能です。これも人と競い合うという勝負心が沸き起こり全力を尽くせる起爆剤となり得るでしょう。

果たして・・・

【レース当日】

《スタートまで》
壮大なる鬼ごっこレースにおいて「逃げる」側になるか、「追いかける」側になるか。非常に重要です。スタート時間で変化します。まず自分の今までの反省点から「追いかける」側はありえません。上述した通り、これまで潰れる事の恐怖心から守りに入ったレースをしてきました。これを克服するには自ら進んで「逃げる」側になって、最初から全力を出さなければなりません。そうなるとスタート時間はトップスタートの6:30です。運良く、自分より格上のランナーであるパイセンやBUNさんが6:50スタートとのこと。彼らから逃げ切ることが出来れば、それなりのタイムが期待できるという魂胆です(笑)

しかし、自分の住んでいるところから電車で行くとなると始発でも6:30スタートには間に合いません。ではどうしようかと悩んでいたところ、母親がダイトレ登山の部に出るとのこと。登山の部の最速スタート時間は6:00なので父と一緒に車で現地へ行くらしく、それに同乗させてもらうことにしました。

5:40頃
道の駅「ふたかみパーク」へ


早く着きそうなのでここで降ろしてもらい、準備運動も兼ねてスタート会場まで歩いていくことにしました。すると、「りょーさん?」と声をかけてくる人が。

BUNさん!

当ブログには久しぶりの登場。天狗のBUNさんです。簡単な紹介となりますが、ロードは遅いがトレイルは滅法速い!という方です。ちなみに勝つとすぐに調子に乗るというのが天狗(の鼻)たる所以です。これ以上は悪口になるのでやめておきましょう(笑)まぁとにかくトレイルレースでは入賞常連のめちゃめちゃ強いランナーだということは間違いないです。

BUNさんと一緒にスタート会場のふれあい広場まで歩いて行きました。徒歩10分以内だったと思います。

5:55頃
ふれあい広場(スタート会場)へ


すでに受付に多くのランナーが並んでいました。なんと6:30スタートはすでに定員に達していて、次の6:40スタート以降しか残っていません。もちろん6:40を選択。


受付を終えると、500円でゴール地点の紀見峠駅まで荷物を搬送してくれます。そしてスタート前にたくさんの方とお会いすることができました。

おとっつぁん、シュピ殿、パイセン、天狗のBUNさん

おとっつぁんは当ブログにはかなり久しぶりの登場!あのパイセンのお父さんです。まぁとにかくレースで走れば年代別で表彰台に入ってしまうという強靭ランナー。パイセンの生みの親というのが納得ですね。最近はロングトレイルにも挑戦しているらしく、まだまだ衰えることを知りません。酒とエロさは坂好練習会トップクラス(笑)

そして、シュピ殿!ジョグノートで知り合ったランナーで、当ブログの読者なら24時間走の時など深夜にわざわざ応援に来てくれたことが記憶に新しい方もおられるはず。初めてお会いした時、実年齢を聞いてビックリ。少年にしか見えませんでした。思わず「ジュース買ってきて」とパシらせそうになったのは内緒です(笑)今回ダイトレは初挑戦とのこと。一体どれほどのタイムをタイムを叩き出すのか?!

そして青シャツに赤帽でお馴染み!そう。もう皆さんご存知。「関西のスピードスター」ことパイセンです!もはや関西で知らない人はいないのでは?事実、レース中に声をかけられることも多いらしい。ロード・トレイル・ウルトラ全てにおいて表彰台常連の完全に逝っちゃってるafoランナーです。今年のダイトレは優勝を狙っているらしく相当燃えています。今年は長崎橘湾岸、おんたけ、UTMFなどのロングレースで一緒なんですが、どれだけの記録を出すのか今から非常に楽しみです。ちなみに、どれかひとつくらいはコテンパンしてやろうと密かに考えています(ぐへへ)

天狗のBUNさんはもう先ほど紹介したからいいですね。え?紹介が短すぎる?(笑)とにかく、BUNさんはトレイルにおいて確実に格上のランナーなので、彼を倒す(天狗の鼻をへし折る)つもりでダイトレに挑んだということをここに明記しておきます。

そんなこんなで準備していると、こんな方々にも出会えました!!

てっぺー兄貴

じゅんさん・タカさん
※あっちゃん撮影

坂好き練習会隊長のタカさん、奇人ジュンさんテッペーさん!なんとこの人たち、ダイトレ前日の深夜に紀見峠を逆走して今到着したそうです。そしてこれから受付をして、また紀見峠へ向かうらしい。。要するにダイトレを往復するわけですね。奇人ジュンさんの呼びかけで20人近くもメンバーが集まったらしい。テッペーさんは「コンビニある〜?」とだいぶお疲れのようでした(笑)

そうこうしているうちに、スタート時間が迫ってまいりました。ではここで、壮大なる鬼ごっこレースが始まる前に、知り合いのランナーやトップ選手を含めたスタート時間をまとめておきます。

6:30 → おとっつぁん・シュピ殿・ズーミン

6:40 → ひゃっほい太郎

6:50 → パイセン・BUNさん・大杉さん(優勝候補であり大会6連覇している方)

各スタート時刻の前に点呼があり、全員で記念撮影を撮りました。


6:40組



《ふれあい広場〜竹内峠〜岩橋山〜大和葛城山 1時間31分 》

6:40(00:00経過)
ふれあい広場をスタート
スタートしていきなり上下黒のいかにも速そうなランナーが飛び出しました。あっという間に距離が離されます。ほぼダッシュに近い感じ。さすがにアレについていけるほどの実力は持ち合わせてないので、軽装の速そうなランナー5人くらいと一緒にゆるやかな上り坂を登っていきます。


いきなり登りに身体がついてくるか心配でしたが、それほど息が切れません。ペースを落とさずにそのままトレイル区間に入ると1番に飛び出した選手を抜いてしまいました。ここで40分スタートのトップに躍り出ました。普段なら絶対こんなペースで走っていなかったはず。初めての経験にアドレナリンがドバドバとすでに出ていたように思います。

すると前方から眠そうな目で歩いてくる方が!あっ!!レフタツ兄貴!!肩をポンと叩くと気づいてもらえました。以前、当ブログにご丁寧にもコメントして頂けた方です。奇人ジュンさん企画のダイトレ往復に参加されていたようです。元気をもらって進みます。

チェックポイント①の竹内峠へ下るロードで先ほど抜いた上下黒のランナーに抜かれました。ロードが強いランナーなのでしょうか。無謀に追いかけることはせず一定ペースで走ります。

竹内峠でチェックのハンコを押してもらうと、ロードの長い登り坂が始まります。先ほど抜かれた上下黒のランナーが少し先に見えます。トレイルに入れば抜けるはず。そう思って、登り坂ですがペースは落とさずにじりじりと距離を詰めていきます。トレイルに入るとこのランナーを抜いて再び先頭に立った形になりました。登りでもガンガン走っていたので、いつもより確実に速いペース。正直、まだ始まったばかりでこれだけ飛ばしてて大丈夫かと不安になりましたが、先頭に出た者としては手を緩めるわけにはいきません。

こうなってしまうと、後ろが気になります(笑)少しでもペースを落とせば追いつかれるんじゃないか。という焦りとともに走っていました。なんちゃってトップ選手の気分です(笑)
後ろとの間は広がっているのか、振り返っても誰もいないシーンが多くなり始めました。6:00スタートの登山者の方々には大きな声で「後ろを通りまーす!」「すいませーん!」「右側を通りまーす!」などと事前に声かけをすれば道を開けて頂けました。頑張れよ!と応援してくれる方もいます。平石峠を越えたあたりだったかな。ここで6:00スタートの登山の部で出場しているひゃっほいミチコ(母親)に追いつきました。

自分の身内をここで紹介するのはなんとも照れ臭いですが、ひゃっほいミチコはダイトレを主催している大阪山岳連盟の会員で週末はよく山へ行っています。ちなみに年齢は公開するとガチで殺されそうなのでご想像にお任せします。ダイトレを完踏すべく事前に何度もダイトレに足を運んでいたのを知っているので、今年はなんとしてでも頑張って欲しいところ。もちろん「ひゃっほい!」とエールは交わしていません(照)

チェックポイント②の岩橋山をクリアすると、葛城山の階段地獄までは結構走れる区間が続きます。がんがんにぶっ飛ばしながら、思わずこう叫んでしまいました。

見える!
見えるぞ!!

まさにコンタクトのおかげです。登山道がくっきりはっきり見えています。木の根の張り方、石ころの位置、段差など、全てがはっきりと視神経を通って脳の中に飛び込んできました。裸眼でボヤけていた時は、走りやすいところでも、危険を感じどこかで身体がセーブしていたのだと思いますが、ハッキリ見える今はセーブすることなく地面に思いっきり足を突っ込ませることができました。

すると前方に見覚えのあるランナーが!!

おとっつぁん!

追い抜きざまにハイタッチして気合いを入れてもらいました!おとっつぁんはサブ5を目指していたようですが最後に足が攣ってしまい、惜しくも5時間01分でフィニッシュしたみたいです。もし年代別があれば確実に上位に入っていたことでしょう。おとっつぁんから気合いを入れてもらいしばらく走っていると、あのランナーの背中が近づいてきました!

シュピ殿!!

正式名称はシュピーレン陸上部です。シュピーレンってどういう意味ですか?って聞いたら忘れたって返されました(笑)なんとシュピ殿は初ダイトレにも関わらず4時間36分というタイムでフィニッシュ!!おれの2年前の初ダイトレが5時間55分ですから完敗です。しかも、レース後に話を聞くと超楽しそうに走ってたようですから、来年はとんでもないタイムを叩き出しそうで怖いです!ちなみにBUNさんと同年齢みたいです。それにしても若く見える。いや、決してBUNさんが年老いて見えるとかそういう意味では・・・w

30分スタートのランナーに追いついたということは10分の差をつけたということ。自分でも想定以上のペースでしたが、追い抜くことでまたもやアドレナリンが放出し一気にスピードアップ!ひゃっほーい!!シュピ殿がその時の後ろ姿の写真を撮ってくれていました。

シュピ殿の悔し涙で滲んだそうです(笑)

先発している30分ランナーをたくさん抜きましたが、ズーミンは一向に現れません。ズーミンはBUNさんを通じて知り合った女性アスリートです。フルを2時間半で走る人でロードでは自分なんて相手にもされません。最近トレイルレースやスカイレースにも多数出ていて出れば優勝という実績をどんどん積み上げています。昨年のフェアリートレイルは数分差で勝利。トレイルではいい勝負ができそうなので、ぜひ追いつきたいところ。

葛城山への階段地獄ではさすがに歩きが入ってしまいますが、パワーウォークでできるだけタイムロスを減らします。自分が30分スタートのランナーを抜いたということは、逆を言えば、50分スタートのランナーに抜かれるのも時間の問題です。しかも50分スタートには優勝候補の大杉さんを筆頭に、パイセン、BUNさんというトレイルレース表彰台常連の強靭ランナーがいます。

もはや前後には登山者はおろかランナーもいません。なので現在のペースが遅いのか早いのか皆目見当がつかない状況。下手したらペースダウンしてるんじゃないか、もしかすると同じ40分ランナーがジリジリと後方に迫ってきているのではないか。そんな不安までもが頭の中を飛び交います。

8:11(01:31経過)
大和葛城山を通過

ひたすら続く階段を登り切るとチェックポイント④の大和葛城山へ到着。ここまでスタートから1時間31分。想定を大きく超えるスピードできていることになります。スタート前にBUNさんに去年の記録を尋ねると、葛城山へは1時間30分ほどで到着していたと記憶しています。まさにそれに迫る、いや互角に戦えるペースという非常事態です(笑)正直BUNさんと競い合えるなんて思ってもいませんでした。トレイルはガチで強いランナーですから。しかしここまで来たのです。


何が何でも逃げ切ってやろうじゃないか



しかし、事はそう簡単に運びません・・・

前編はここまで!
次回更新を乞うご期待!!

後編へつづく



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